内容説明
院長はソファで息絶えていた。テーブルにはブランデーボトルとグラス。いずれからも青酸反応が認められた。病院は多額の負債を抱え、院長にはそれを返済してもなお余る巨額の生命保険がかけられていた。自殺か、他殺か。捜査はいくつもの推論のあいだで揺れ動く。推理の醍醐味を満喫できる傑作ミステリー集。
著者等紹介
夏樹静子[ナツキシズコ]
昭和13(1938)年、東京に生れる。36年慶応義塾大学英文学科卒業。48年「蒸発」で第26回日本推理作家協会賞を受賞。フランス語訳「第三の女」で1989年度フランス犯罪小説大賞を中国語訳「Wの悲劇」で2001年度中国・翻訳作品賞を受賞する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
20
3つの作品収録の短編集。道路に横たわっていた遺体『たおやかな落下』がよかった。 最後の藁/たおやかな落下/仮説の行方2020/12/15
かおり
7
最後の藁・・・・って、実はみんなそれを心のどこかで待ってたのかも、と思いました。最後まで良かったです。2017/08/12
Satoko Asano
2
ストーリーが二転三転する短編集。面白かった。2015/09/11
じいじ
1
本題88頁、他2短編で構成。 夏樹静子の作品は好きで12冊ほど読了しているが本作はまあまあの感じ。推理のたのしさは味わえる作品。『第三の女』『東京駅で消えた』の面白さに及ばない。 ★☆☆2014/02/04
Nao Washy
1
いろいろな推理が展開されて二転三転。ちょっとした状況から、よくここまで考えが出てくるなーと感心でした。登場人物には、あまり共感できませんでしたが。推理を楽しむにはいいかも。2013/10/04