出版社内容情報
最愛の夫と娘をひき逃げ事故で一瞬にして失い犯人を捜す女性と、愛人が出来て夫が邪魔になった女性、この二人を繋ぐ一本の鎖とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅木原
2
夏樹静子初読み。初期短編集らしい。5編の中では長めの表題作が頭ひとつ抜けた出来。ネタ自体はありふれた××××ものなんだけど、語りの選択によって謎の焦点をずらして隠匿する技術が冴える。他の短めの4編は、短さが足枷になってる感じであんまり感心しない。「殺さないで」の二転三転はもうちょっとタメが欲しいし、「ハプニング殺人事件」はあらすじ読んでるみたいでちょっと。「逡巡傷」はいくらなんでも警察と医者が揃って目が節穴すぎるんじゃないですかねその真相は。さて、ほかに2冊積んであるけどそっちはどうかな。2015/01/18