出版社内容情報
うれしはずかし歌声喫茶、なにわ七低山めぐり、信州そば打ち行、カバン「愛人」説・・・・・・ショージ君が高橋春男氏に丸秘文章術を伝授!?
内容説明
長年にわたるドーダ学研究の成果を発表すべく、フィールドワークの現場として選ばれたのは銀座のクラブ。果たしてそこは宝庫であった―。懐かしの歌声喫茶で大声を張りあげ、自分で打った蕎麦に舌鼓をうち、標高4.5メートルの“日本一低い山”に登る。そして読み物屋・ショージ君の理想とする文章とは。
目次
ドーダの人々
覚えてますか、歌声喫茶
カバンをめぐる冒険
スローフードの時代
なにわ七低山めぐり
文章の書き方、教えます―高橋春男さん売り出し作戦会議開始
挨拶はとてもむずかしい
信州蕎麦打ち行
野菜株式会社 リストラ篇
六十代の同窓会
青春の辞典
対談の極意は、無邪気?―十年に一人の対談名人阿川佐和子さん
著者等紹介
東海林さだお[ショウジサダオ]
本名庄司禎雄。昭和12(1937)年東京生れ。早稲田大学露文科中退。45年第16回文藝春秋漫画賞、平成7年第11回講談社エッセイ賞受賞。9年、漫画とエッセイ両分野の活躍により第45回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
86
「歌声喫茶」の話、野菜株式会社リストラ篇、そしてなんといっても秀逸は青春の辞典partⅠからⅢ。性に関する言葉を辞書で引いて悶絶する青春時代がとても面白く書かれていた。阿川佐和子さんとの対談もよかった。東海林さだおさんの本はなんといっても食にまつわる丸かじりシリーズだが身近なことについての考察もたのしい。2018/03/17
ゆにこ
31
東海林さんの本は初めて読みました。面白いと人から聞いていたのですが、期待通り。ドーダ学や野菜株式会社、ニヤニヤが止まりませんでした。2014/01/11
ばっか殿すん
11
東海林さだおさんのエッセイ集。「ドーダ学」要するにドーダ=自慢話なんですけど、(例:オレはこんなに偉いんだぞドーダ!)人にはそれぞれ大ドーダ中ドーダ小ドーダがあって、それを言わずにはいられないとのこと。くだらなくてすっごい笑いました。自分も結構ドーダ言ってるな~。あと、「野菜株式会社リストラ編」ってのも笑いました。社員がカボチャやらニンジンやらレンコンなわけで、その社員をリストラする話。キュウリはリストラしないでキュウリは!2013/03/20
テイネハイランド
10
ちょっと前に、奥田英朗の「港町食堂」で、中年男がくだけた口調でエッセイを書くのは技術がいるという話題を出したが、そのお手本のような存在が東海林さだお。このエッセイの中では、「ドーダの人々」と「カバンをめぐる冒険」「六十代の同窓会」、阿川佐和子さんとの対談が面白い。逆に、「青春の辞典」は今一つ。円周率については、私は11桁まで覚えているので、立派なドーダの人々に入るかもしれない。2015/06/28
Sleipnirie
8
とてもユーモラスでおもしろい。 ドーダ学は今風に言うと、ミサワ学とかドヤァ学かも。 自慢のやり方や応酬というのは奥が深いようで。 あと『青春の辞典』も面白い。辞書でエロい単語を探してた人は特に。 このドーダ学がきっかけで書かれたのが鹿島茂『ドーダの近代史』である。 この本が古本屋で手に入ったので、なんとなく読んでみたわけ(これも一種のドーダである)2014/01/14