文春文庫<br> 文章読本

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文春文庫
文章読本

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167170028
  • NDC分類 816
  • Cコード C0195

出版社内容情報

名文の条件は晴朗で快いこと。概して既成大家の悪文を容赦なく難じ衝撃をあたえた画期的文章論議。この時代に最もふさわしい文章入門書

内容説明

文章がそなえるべき最高の美質は晴朗で快いこと。世には湿った情念を制御しえない、見せかけの名文があふれている。本書は、これまでの文章論が避けてきた既成大家の悪文をあえて例示、文章論議を作家の独占から解放した画期的な著作である。好ましい文章とはなにか?この時代に最もふさわしい懇切的確な文章入門の書だ。

目次

名文の条件―序に代えて
第1章 乾いた文章湿った文章
第2章 明晰と曖昧
第3章 文体とは何か
第4章 文章感覚とは何か
第5章 殺し文句の功罪
第6章 ユーモアで彩る
第7章 文章の気品
第8章 文章のおしゃれ
第9章 文章の効率
第10章 起承転結のすすめ
内容あっての文章―しめくくりに
後記―『文章読本』由来

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

朝日堂

21
文章読本という名を冠した書物は、他の文章読本への批判であることが多いが、本著にはそれがない。さらに文章読本の名著とされている谷崎、丸谷以降に書かれているということで手にとった。文章修練のためではなく読み物としてである。とにかく読みやすい。冒頭、獄中死した三木清を弔って書かれた、林達夫の回想記「三木清の思い出」が示される。ここで林は死者を愚弄するかのごとく辛辣に批評している。ほめ言葉はひとつもない。それでいながら故人への格別の親愛の情と深い慎みが行間にあらわれているのはなぜか。向井の鋭い指摘に頷くしかない。2013/05/07

きーよ

3
30年位前の本。たかだか270頁足らずにギッシリと詰め込まれた著者の感性と論理で構築された奥行きのある文章論。「文章読本」の表題本は、読書ノート検索でも20冊以上ある。文章は感性に訴え、感性が好き嫌いを判断するものと考えていたが、著者は「序にかえて」に「名文の条件」に、読解の心地良さを求め、明朗を最良としている。著名人の「悪文」の解説はクールの一言。ノーベル賞の大江もそのユニークな説明過剰の文章を駄文、無理に読み解くのは時間の無駄と説く。蝶類図鑑から俳諧連歌まで超広範に及び、本の読み方を変える凄い文書論。2015/06/09

オレ夫

1
名文のもつ性質について、悪文をこれでもかと使いつつ解説してくれています。この本に書かれている文章自体が読みやすくわかりやすいので、文章とはこう書くのだという見本の様な本でした。2012/06/30

新山下

0
名文と駄文、悪文の違いを分かりやすく説明してくれた。著名人でも駄文、悪文を残している。国語の教科書として学ぶべき価値はあるが、夏目漱石や森鴎外などの文豪の作品から名文を紹介していない。読者の趣味や価値観で評価される文章の専門技術を述べているように思われる。今後の読書に役立ちそうな内容でした。2015/10/31

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