文春文庫
縁起のいい客

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167169442
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

57
かつて「御長男がうまれた時、奥さんとまちがえて他の女の手をにぎったという随筆は、本当なのですか」と、ある婦人に問いかけられ、東京初空襲の時、当時中学3年の吉村少年が米軍の双発機の操縦士がオレンジ色のマフラーをしていたのが見えた、と書いた随筆に半藤一利氏から疑問を呈される。“エッセイは事実です”という『オレンジ色のマフラー』の顛末が面白かった、というかすごかった。2023/02/21

mondo

49
吉村昭は小説と同様に多くの随筆を書いている。いずれも、本当にあった話が題材となっている。だから、面白い。特にこの「縁起のいい客」は極上の域に感じる。タイトル通り、縁起がいいのだ。中でも、「オレンジ色のマフラー」は吉村昭の真骨頂が伝わるエピソード。もう一つ、私も酒呑みだが、その手の話題や所作も事欠くことかないので、ちょうど太田和彦の居酒屋と地域探訪のTV番組を見ているような心地良さを感じるのだ。私の動画もご覧ください。https://m.youtube.com/watch?v=4q2XnYX8STA2020/12/05

kawa

29
1年間にわたる新聞小説「大黒屋光太夫」は、連載3カ月前に執筆済みで、連載までじっくり推敲を重ねた。吉村氏の作家としての矜持とユーモアがかいま見れる好エッセイ集。既読の氏の様々な作品への再読意欲を引き出される。終盤の「小説家は舞台俳優、編集者は演出家」との編集者役割インタビューも興味深い。2024/05/25

シュラフ

22
吉村昭さんのエッセイ集。その文章を読むだけで、氏のシャイでストイックなその人柄がそのまま伝わってくる吉村昭ファン必読の一冊。忘年会などの集まりは苦手だというが、その一方で"さし"での飲みは結構お好きなようである。また、作家は職人たるべしと言い切り、編集者との議論もガチンコ勝負。中途半端な妥協はけっして許さない。いい編集者だと思うととことん付き合い、だめな編集者とはそれっきり。ここらへんの冷たい感覚も実に東京人らしい感性だと思う。職業は違えども、私の目指すのは吉村昭的なこだわりの生き方である。2015/08/11

ちび\\\\٩( 'ω' )و ////

18
吉村昭氏のエッセイ集。面白い。2020/11/03

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