出版社内容情報
コペンハーゲンの旅行社で添乗員を務める長谷兵庫は、ノルウェイの北岬で謎の女・雪江に出会ったことから寄怪な殺人事件にまきこまれ、凄絶な愛憎の果てを識る!
内容説明
ノルウェイの北岬で出会った雪江に心を残して、旅行会社の添乗員・長谷兵庫はコペンハーゲンから東京本社に転勤した。帰国後の兵庫は、大国建設社長・榊原一族をめぐる殺人事件にまきこまれてゆく。実は雪江も榊原の関係者だった。その雪江の手紙で兵庫は、夏至祭の日、スウェーデンのシリアン湖に向ったが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
活字ジャンキー
5
上巻に続き怒涛の復讐劇が展開される。雪江と佐江の選択はともに我が身を省みない過酷な選択であった。忠大や宗一郎のように生きられる人はそういないだろうが、皮肉にも人生を一番しゃぶりつくしているのは彼らだろう。身勝手極まりない人間が不幸の種をまき続ける不条理さはなんとも言えない読後感を呼ぶ。千春の天真爛漫なキャラに救われます。 2020/08/09
真希子
0
後半のストーリー展開が早く、一気に読了。結末は予想外でハラハラしていたけれど、最後の結末に向かう道筋があっさりしすぎ…? ともあれ、やはり平岩弓枝さんの本はエレガントで面白かった。2016/03/08