出版社内容情報
苛酷な戦場という特殊な世界にあって、寂寞とした自然と、そこに生きる人々の姿を、抒情ゆたかな文章で謳いあげた佳品。直木賞受賞作「蛍の河」ほか珠玉七篇収録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
oknkareha
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第46回。戦場という舞台ながら、平和と愛、人間と自然をノスタルジックに描き上げ、戦争という悲しさを突き放すように、人間の生の喜びを表現している。「僕」の視点で微笑み溢れる物語が綴られるため、戦争ものの小説でありながら柔らかな印象を受ける。戦争という、人の生死や個人の肉体・精神的な負荷が大きく変わっていく中で、一方で不変である自然や、人類愛というものを描こうという試みか。2014/01/10
