出版社内容情報
"事実"と"仮構"の二元論に立ち、"皇女和宮替玉説"を鋭く批判した「歴史文学の二元性」など史実をふまえた上で人間の"真実"に接近する力作歴史エッセイ集
内容説明
「今昔物語集」や「古今著聞集」などの説話集を読んでいると、祖先たちの森羅万象の記憶が蘇ってくる。この“遠い記憶”を捜し索めているのが、著者の歴史小説なのだ…。事実と仮構の二元論に立って、“皇女和宮替玉説”を否定した「歴史文学の二元性」など、史実をふまえて〈人間〉の真実に接近する歴史随想の力作を収録した。
目次
遠い記憶
さくらと暮らす
武器と祈り
腰が浮く
にらみ殺す
「ジョーズ」のこわさ
来る日・去る日
写真一葉
遠い花火
スタインベックと私
紅梅満開
時代小説と歴史小説
父恋いの文学
〈新選組文学〉の接点
河井継之助
水戸斉昭
島津重豪
徳川慶喜
歴史文学の二元性―〈和宮身替り説〉に触れて