内容説明
おせいさんの生家、大阪の「田辺写真館」。そこには古きよき戦前の昭和の、自由でハイカラな空気があふれていた。めいっぱいのお洒落をして、カメラに向き合う愛しい家族たち…。戦火をまぬがれた貴重な写真と共に、忍び寄る戦争の影に負けじと人生を謳歌する、庶民の暮らしをつづった珠玉のエッセイ。
目次
足立クンの召集令状
ツンツンの『細雪』
父母のいませし昔…
大阪に“ハイカラ”ありき
浪花の子守サン
浪花立志伝
肩上げ少女
浪花のアール・ヌーボー
アメリカの大和撫子
昭和初年の子供ファッション
可憐・渺茫たり「昭和の男の子」
年のはじめのためしとて
ヒサコねえちゃん
浪花のお雛さん
ベルリンの日の丸
田辺写真館(スタジオ・タナベ)・花の六人衆
才子・才媛の華燭の典
昭和の子供の夏休み
わが大君の召されたる…
学徒出陣
戦火、熄む
著者等紹介
田辺聖子[タナベセイコ]
1928年大阪生。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)」で芥川賞受賞。軽妙洒脱でユーモラスな小説を主体に歴史エッセイ、評論など幅広く活躍。87年「花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女」で女流文学賞、93年「ひねくれ一茶」で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞受賞。95年紫綬褒章受章。98年「道頓堀の雨に別れて以来なり」で泉鏡花文学賞、井原西鶴賞、99年読売文学賞受賞。2000年文化功労者。03年「姥ざかり 花の旅笠―小田宅子の『東路日記』」で蓮如賞受賞。「田辺聖子全集」(全24巻・別巻1)の完結により、06年度朝日賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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