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文春文庫
長崎ぶらぶら節

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  • サイズ 文庫判/ページ数 337p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167152079
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

長崎の丸山遊里に愛八という名の芸者がいた。彼女が初めて本当の恋をしたのが、長崎学の研究者・古賀十二郎。「な、おいと一緒に、長崎の古か歌ば探して歩かんね」―忘れられた名曲「長崎ぶらぶら節」との出会い。そして父親のいない貧しい少女・お雪をはじめ、人人に捧げた無償の愛を描く。第122回直木賞受賞作。

著者等紹介

なかにし礼[ナカニシレイ]
1938年、旧満州牡丹江に生れる。立教大学文学部フランス文学科を卒業。在学中よりシャンソンの訳詞を手がけ、卒業と同時に作詞家としてデビュー。「知りたくないの」「今日でお別れ」「石狩挽歌」「時には娼婦のように」「北酒場」などヒット作多数。日本レコード大賞、同作詞賞、ゴールデンアロー賞音楽賞など受賞多数。ベートーヴェンの「第九」の訳詞、NHKテレビ「N響アワー」のレギュラー出演などクラシック分野でも活躍。2000年「長崎ぶらぶら節」で第122回直木賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

154
直木賞】長崎の芸者の物語。実話なのだろうか。筋がしっかりしている。登場人物の生き方も筋が通っている。江戸っ子よりもきっぷがいい。唄は知らないものがいろいろ出ていた。唄を聴きながら読みたい。参考文献豊富。2014/04/12

kaoru

54
これは良作。戦前の長崎の風俗、史実を基にしたストーリー、主人公の造形なども良いのですが、歌に関する部分が絶品。良い歌を見つけたときと、良い歌ができたとき、二つの感動があります。また、作詞家らしい歌論も秀逸。2017/11/23

TakaUP48

44
愛八姉さんの一途さには、胸が打たれ泣けた!長崎の土俵入り芸者で有名な愛八の五十路手前の初恋は、学者・古賀十二郎だった。2人して3年に渡り、長崎の古か歌ば探して歩く。善頂村の話も泣けたが、ついに「長崎ぶらぶら節」に辿りついた夜の添い寝にも愛しさと切なさと我慢強さが…。古賀との大役を終えた後、肺病のお雪の治療に無理を言いながらやりながら5年をかけ完治する。「ぶらぶら節」はレコードにもなり長崎名物に。古賀、お雪チへの無償の愛を捧げたすっからかんの愛八。でも、心に流れる唄は、人の心を幾重にも豊かに強くしてくれた。2021/01/14

☆エンジェルよじ☆

23
愛八の潔すぎるまでの気っぷの良さが微笑ましいというか可愛らしさを感じた。全てを捧げても構わないという人に何人出会えるのだろうか。だいぶ前に映画になったはずなので機会があれば見てみたい。2011/07/01

reo

17
作詞家なかにし礼が作詞に秘めた思いが綴られる。愛八が弟与三治を訪ねて実家に帰り、そこで知った真実が思わず唄となって三味線の音色とともに流れてくる。「ひらめきというもんは、突然やってきたように見ゆるばってん、実は長い時間ばかけて思いつめた結果なんです。どうか書いてくださいまっせ」と古賀に頼む。古賀は宙を睨んで考えていたが、一気に矢のような速さで、一字も間違うことなく書きあげた。♪浜じゃえ浜じゃ網引く綱を引く陸じゃ小娘の袖を引く…♪浜節の誕生だった。あまたある氏のヒット曲も思いつめた結果の作品に他ならない。2019/01/03

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