出版社内容情報
生きよ、堕ちよ……淪落と無頼を説き、焼跡の日本を風のように駆け抜けた巨人の、めくるめく精神の振幅を描破する、批評文学の名作
内容説明
「人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない」…。敗戦の混乱の中、「風」のような笑いと、「石」のようなニヒリズムをもって、焼け跡を駆け抜けた巨人・坂口安吾。そのめくるめく精神の振幅を、苛烈な人生と作品群から総合的に論じる、批評文学の名作。長男・坂口綱男氏のエッセイを巻末に併録。
目次
1 安吾発見
2 作家以前
3 生涯と作品(新進作家時代;「吹雪物語」と放浪時代―戦争期;戦後乱世の時代;流行作家時代;無類‐狂気―嵐の季節;巷談師への変貌―凪の季節;歴史家、文明評論家として;晩年)
4 安吾復活



