出版社内容情報
まるで意志があるかのように、気ままな場所へ行きたがるおかしなおかしな船の船長となった著者は愉快な仲間たちとカナダの広大な自然を味わう冒険の旅へ出発する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
10
ロマンチックな年代というものは、若者のためだけにある言葉ではありません。50歳を間近に控えた「わたし」は、ふと街角で見つけた一件の船具屋が、改装のため店の中のものを洗いざらい競売にかけている様子を見るや猛烈に血が騒ぎ、気がつくと当たるを幸い次から次へと買いまくっていました。血とは、父親譲りの意味もない海へのあこがれだったのでしょうか。そして始まる、失敗だらけの冒険。いつかきっと、この船を故郷に帰してやろう、そういってこの物語は終わります。人はみな、いつまでたっても夢を見ていたいときがあるのです。2006/06/15




