出版社内容情報
「鬼の平蔵」と盗賊どもに恐れられた幕府の火付盗賊改メ方の長官・長谷川平蔵。怪盗、妖盗を相手取り、水ぎわ立った腕と度胸で大活躍! 評判鬼平シリーズの第一巻
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
53
思えばなぜわたしが浅草の「ヨシカミ」という洋食屋さんに行くようになったのかそう池波先生が教えてくれたんだ。三十代、病で寝込んでいたとき父がかりてくれた鬼平はなぜか見れた。明日、次の巻を見よう、それだけだった。原作も集めた。思いの外、簡潔な文体。だからこそ、行間を楽しめる。大人の世界だと思った。好きなのは、みんなでしゃも鍋、五鉄で飲むシーン。なんでこんなにお酒が美味しそうなシーンを描けるのだろうか。いつか食べたいしゃも鍋もまだ食べてない。鬼平の人には良い面も悪い面もあるという教え、個性的な盗人達、大好きだ。2024/12/04
うさ丸
24
1968年作品。 8編からなる連作短編。 同著者作品「雲切仁左衛門」の火付盗賊改方に興味を持ったので今作を読みました。 面白かった! 8話が短い話の割りに起承転結がしっかりしており、切ないけど楽しい娯楽作品に仕上がっている。 盗賊改め方の長官長谷川平蔵10代の頃の放蕩三昧ぶりも知り、お茶目な平蔵にも共感を持てた。 欲を言うならもう少し盗賊改方側の描写があれば尚、良かったのだが盗賊側の描写が多くないと物語が成立しないなとも思うので丁度、いい案配かも。 シリーズ果てしなくありますが追いかけます!2018/06/20
tsunemi
20
ぼろ鳶シリーズ読むうちに鬼平もしっかり勉強したくなり一巻から。剣客商売は全部読んでいるがこちらはあまり手を出してなかった。初期の作品らしく粗さが目立つが面白い。鬼平剣の腕も相当なんですね。そういえば今日も今村さん、とくダネ出てましたね。2020/06/30
やっさん
19
若い頃(20代前半)、宝島社の『この時代小説を読まずに死ねるか!』に取り上げられているのを知って、出張時帰りの新幹線でビール片手に読み始め。まんまとハマりました。2000/02/07
HaruNuevo
19
久しぶりに再読。隙間時間に読むつもりが、読み始めると結局ぐいぐい読んでしまう。来月には松本幸四郎版の第二作の劇場公開も控えてる。 池波さんの文章のテンポ、余韻、そして独特の表現力はやはり凄いな。2024/04/14