内容説明
小藩の若者たちが集う私塾・観月舎。下級武士の子・才次郎はそこで、道理すら曲げてしまう身分というものの不条理を知る。「たとえ汚れた道でも踏み出さなければ―」苦難の末に権力を手中に収めたその時、才次郎の胸に去来した想いとは。生きることの切なさを清冽な筆で描ききる表題作など全四編を収録。
著者等紹介
乙川優三郎[オトカワユウザブロウ]
1953年、東京生まれ。千葉県立国府台高校卒業後、国内外のホテル勤務を経て96年、「薮燕」でオール読物新人賞。96年、「霧の橋」(講談社)で時代小説大賞、2001年、『五年の梅』(新潮社)で山本周五郎賞。『喜知次』『蔓の端々』(ともに講談社)が直木賞候補に挙がるなど、いま最も期待される時代小説の書き手である
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 大地のレシピイエロー