出版社内容情報
ベルリン陥落により幕を閉じた欧州戦線は、あらたな東西冷戦への序曲でもあった。ヤルタ会談の三国の思惑とヒトラーの最期を活写
内容説明
1945年4月、ソ連軍はベルリン総攻撃を開始、独軍は劣勢ながらも必死の防禦戦を展開するが、エルベ川で西部の米軍と東部のソ連軍の連繋がなり、独軍は南北に分断される。激闘のベルリン包囲戦の中で、ヨーロッパに新秩序確立を夢みたヒトラーは非命の到来を覚悟し、愛人エバとともに自決、波瀾に富んだ生涯を終える。完結篇。
目次
米大統領交代の波紋
ソ連軍のベルリン総攻撃はじまる
しのび寄るものの足音
追いつめられたナチス首脳の“空転”
盟友ムソリーニの最後の旅立ち
おごそかな死への歩み
1945年5月8日―終幕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
16
首都を攻められても降伏しなかったヒトラーやドイツの指導者達は少なくとも国家・国民のことより自分を優先したと思います。日本も本土決戦をしていたらこのような無惨かつ悲惨な状態になったのだろうなと思いました。かなりの大作であり、詳しく知らないこともいろいろわかりましたので良かったです。2021/04/17
フンフン
7
『ヒトラーの戦い』やっと終わった。Mein Kampf endte. ヒトラーがも少し賢かったら、ドイツは連合軍がノルマンディーに上陸したあたりで降伏し、戦争による犠牲はもっと少なくて済んだし、ドイツが東西に分割される悲劇も避けられたはず。ていうか、ヒトラーが賢かったらポーランドに侵攻なんかしなかったね。バカに権力を持たせちゃいけない。2025/01/19
Hiroshi Takeshita
2
ポーランドに侵攻するまで、政権を獲って八年間、或いは政治の中で登り続けていた時期。この間の彼は紛れもなく英雄なのである。熱狂的支持者は、強いられたものではなく、はたまたプロパガンダでも無い。最初から最後まで、心から支持者であり続けた。それはそうとして、その彼を一切否定できないシステムになってしまった事が悲劇の元凶だろう。プーチンをどうする事も出来ないロシアと、それは酷似している。彼の遺書だが、ここでもユダヤ人を嫌う文言が並ぶ。戦争の原因だと、言っている訳だが、これはどういう事なのか?それだけがわからない。2024/08/27
ビタミン
0
★★★★☆2010/05/12