出版社内容情報
指導者・組織・人。戦史にうかがう失敗の構造をこれほど鮮かに分析した本はない。従来の歴史眼にとらわれない、戦略的思考の世界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
15
西郷隆盛が残した日本の陰から始まりますが、主として描かれるのは、第二次大戦前後の世界がどんな誤算をしていたか、それによって同世界が歪んだのか、についての評論。ヒトラーを支援した「王」たち。アメリカン・デモクラシーが引き起こした誤算。栄光を追求したフランス。『菊と刀』という名著が招いた誤解。日本の戦争準備の誤解。個人を否定する組織の誤解。最後は政治と軍事の解釈を誤ったパットン将軍の話。いま読んでも、視点がユニークで素敵。2019/08/30
金吾
11
維新の誤算以外は第二次世界大戦頃の誤算・認識違いとその背景について書いています。よく調べているなあと感じます。特に平和国家の誤算は亡国の一例として興味深く読みました。また政治と軍事の誤算も面白かったです。2020/09/09
けふたろ
3
失敗にこそ学ぶべき点があるとはよく言うが、実例を挙げてもらうと解り易い。中学生や高校生に読ませたい本である。