出版社内容情報
昭和二十年、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄、国境線を突破。やがてこの幻の王国から、日本人が去りソ連軍が去り国府軍さえ去った。再び無主の地に帰ったのだ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春菊
2
溥儀の手記と関東軍高級将校への取材とソ連の公式戦史を主な資料として書かれた本なのだろう。開拓民の引き揚げや残留孤児の境遇や日本人による現地住民の農地収奪等の記述はない。それを批判するつもりはない。日本人支配層にとっての満州とはどのような国だったのかが想像できたことは収穫だった。帝国主義政策が善であった時代における日本外交の失敗が、つまるところ先の大戦の敗因ではなかったか。今の政治・外交を考えても同じことを思うのだが、二枚舌・三枚舌のしたたかさが、日本政治・外交には必要なのではなかろうか。2022/04/08
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