内容説明
戦争体験から日本人が学んだのは、権力がはびこるのを許さず、チェック・アンド・バランスを機能させ、百人百様の生き方を花開かせる社会を目指すことだった。しかし、50年以上経た今、その志はどこへいったのか。藤沢周平、吉村昭など11人の識者との対話を通じ、“諦めかけている”日本人へ著者が贈る、志を探す旅としての対談集。
目次
日本の美しい心(藤沢周平)
半世紀の「日本の政治」(京極純一)
今こそ“ゲンコツつきの社外重役”を招け(阿川佐和子)
二十一世紀を男としてどう生きるか(内橋克人)
「満州」という名の物語が終わるとき(浅利慶太)
平成恐慌は来るか(中村隆英)
あの戦争とこの半世紀の日本人(吉村昭)
フランスという国、フランス人という人々(河盛好蔵)
花失せては面白からず(神崎倫一)
社長は罪も代表せよ(飯塚昭男)
老い方の研究(佐江衆一)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KDOI
2
15-9-10 「失われた志」 城山三郎対談集 B文学者との対談は、気骨ある財界人、政治家を語り襟を正される。戦後の混乱期を凛として生きた男たち、それに比べ現在の東芝トップの体たらくには土光さんならずとも怒号せざるを得まい。経済小説だ、文学ではない、と直木賞受賞後も文壇から無視されたくやしい心境を吐露している城山三郎に人間味を感じる。2015/09/10
kazunoya
0
2003/9/1
あーさー
0
城山三郎さんが、さまざまな著名人と「志」をテーマに対談。私が普段好んで読んでいる“軽い”内容ではないものの、くだけた口調なので読みやすいです。2023/12/05