出版社内容情報
「特攻志願する者は一歩前へ出よ」生死の選択を一歩の距離に賭け、その重みに耐えて苛烈な鍛練に熱情を注いだ練習生たちの青春の真実を世に問う力作─小説予科練
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
24
○城山さん自身が体験していることもあり、予科練や海軍の理想と現実のギャップがよく伝わります。心の中の葛藤は読み応えがありました。マンゴーの方は緊張感の持続の難しさを考えさせられます。共に著者らしい力作だと思いました。2022/03/29
Makoto Yamamoto
16
15歳から20歳までの少年飛行隊・飛行士は17歳、技術士は15歳から・を取り上げた敗戦直前の大津を舞台とした作品。 一歩とは既知のことだろうが、特攻に志願するかどうか。 それが主題で生き残るもの、志願通りになるもの、ならないものを描き切っている。 戦争が悪いという他人事ではなく、理不尽が通らない軍を作るのが大事。 戦力がなければ、言葉を失う内モンゴル、宗教を失うチベット、無くなってしまいそうなウイグル人種と同じになってしまう。2022/02/07
さざなみ
6
経済小説というジャンルだけの作者だと思っていたが、こんな小説も書かれておったのだな!というのが第一に感じた。 我々の世代にはそう遠からず、知人にも予科練出身者が数年前まで身近におられたことを思い出しながらの読書でした。2020/10/18
こふぢ
5
今の中学生、高校生くらいの純粋な若者が国のためと言われ、命を投げ出さないといけない。命をかけたその一歩、生き残った人はその一歩を踏み出さなかった呪縛を持って生きる。戦争の愚かさと悲惨さを改めて考えさせられました。2014/07/19
丰
1
Y-202002/06/08
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- 和書
- 太陽待ち 文春文庫