文春文庫<br> 青い壺 (新装版)

個数:
電子版価格
¥693
  • 電書あり

文春文庫
青い壺 (新装版)

  • ウェブストアに1277冊在庫がございます。(2024年04月26日 22時18分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167137106
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壷。売られ盗まれ、十余年後に作者と再会するまでに壷が映し出した数々の人生。定年退職後の虚無を味わう夫婦、戦前の上流社会を懐かしむ老婆、四十五年ぶりにスペインに帰郷する修道女、観察眼に自信を持つ美術評論家。人間の有為転変を鮮やかに描いた有吉文学の傑作。

著者等紹介

有吉佐和子[アリヨシサワコ]
昭和6(1931)年、和歌山生まれ。昭和31年に『地唄』で文壇デビュー。紀州を舞台にした『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作、世界初の全身麻酔手術を成功させた医者の嫁姑問題を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老人介護問題に先鞭をつけ当時の流行語にもなった『恍惚の人』、公害問題を取り上げた『複合汚染』など意欲作を次々に発表し人気作家の地位を確固たるものにする。多彩かつ骨太、エンターテインメント性の高い傑作の数々を生み出した。昭和59年8月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

144
13話からなる連作短編集。この青い壺だけが知っている。この壺だけが見てきた―昭和52年の作品を今、とても面白く読んだ。人の可笑しさ。心の表裏はいつの世もそう変わらない―牧田という陶芸家が焼き上げた美しい青磁の壺が次々と人に渡り・・外国迄も行ったはずなのに再び製作者の前に現れる不思議と言うか、これはもう運命なのか。だが、人は自分の目を通してしか信じない。それは幸せとも言う。2024/04/05

ふじさん

102
一人の無名の陶芸家が焼き上げた美しい青磁の壺を巡る13の連作短編集。十余年後に再会するまでに壺が関わった数々の人生。疎まれたて人の手に渡ったり、治療費に代償になったい、酒場に置き忘れられたり等、翻弄されながらも壺は、遺産相続、病気、母親や嫁姑の葛藤等、様々な人生模様の中に存在することになる。有吉佐和子が追い求めた美とは?真の美しさとは何か?を問いかける1冊。各編に様々な工夫があり、登場人物が際立つ巧みなタッチに心を奪われた。2024/04/18

タイ子

95
陶芸家の手によって作られた青い壺が人に手に渡りながら、その時々の様々な人生模様を描いていく13話の連続短編集。おとぎ話のようにこの青い壺が奇跡を起こすわけでもなく、誰かの命を救うとかそんな陳腐な物語ではない。それぞれの事情を抱えた家族や50年ぶりに再会する同窓会での女性たちが文中に生き生きと立ち上がってくる。何だか逆に青い壺に見つめられるような人間たちの生き様。時代背景に昔を思わせる要素は多分にあるが、時代は進化しようと人の心は変わらないんだなと思わせてくれる。青い壺を巡っての人生模様を大いに堪能。2024/04/07

じいじ

93
オモシロいです。有吉さんにこんなエンタメ性のある作品もあるんですね。勿論これは昭和の作ですが、旧さへの違和感を感じさせません。10年もの歳月を、あちこちを転々とする「青い壺」の行方へと併行する人間関係が1話1話、じつに面白く描かれています。その中で、子育てを終えた老夫婦に、私は親近感を感じました。でも、この何もしない亭主より、孫の幼稚園の送り迎え・自転車乗りなど、家族への貢献度は私の方が高いと思いました。…こんなユーモアに富む有吉佐和子の小説なら、もっともっと読みたいです。2023/12/24

アン

91
名もなき熟練の陶芸家が焼き上げた、気品ある青磁の壺に纏わる人間模様を濃やかに映し出す13話の連作短編集。壺は時を経て様々な人々の手に渡りスペインまで旅を。定年退職した夫が上司に贈る第二話は、かつての職場に立ち寄る夫の姿が痛ましく物哀しい。同じ学生寮だった老女達の50年ぶりの京都旅行を描く第九話は、賑やかなお喋りが筒抜けでクスリと。昭和の人々の暮らしぶりが目に浮かび、戦争を乗り越えた力強さも印象深い。人の心理は不思議なほど変わらない事や価値観の相違など興味深く、青い壺に秘められた静かな魔力に惹き込まれる。 2024/04/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3846001
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。