文春文庫<br> ウォッチャーズ〈下〉

文春文庫
ウォッチャーズ〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 388p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167136147
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

言葉を綴れる学者犬を生んだ化学実験の秘密を狙いKGBの差し向けた殺し屋はミュータントだ。超自然的産物の奇妙なライバル意識

内容説明

〈アインシュタイン〉が不安げに窓の外をうかがう回数が日ましにふえてくる。あいつが、殺戮と破壊の本能が植えつけられた怪物の〈アウトサイダー〉が、刻々と近づいているのだ。正反対の使命を組みこまれた二頭の変異種の宿命の対決が迫る。そして、その刻に向かって、孤独な男と女がしっかりと結ばれ、闘う力を得てゆく…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

財布にジャック

93
どうなるのかなぁと思ったら、こういう結末なんですね!ちょっと想像とは違ってましたが、今日はいい夢がみられそうです。もちろん、犬、犬、犬の夢です。ただアウトサイダーが主役だったのかもと、読み終えた今になってあれ?って思えてきました。作者の思惑通り、エンターテイメントな見せかけに騙されちゃいそうですが、実は深い深い物語なんですよね。明日からこの本を沢山の方に薦めたいと思います。2010/12/17

Tetchy

60
今回の「やられた」感のキモはアウトサイダーなのだ。まさか最後の最後でアウトサイダーにああいう事をさせるとは思わなかった。しかしこの結末で非常にニュートラルな感慨を抱け、最後の静謐なエピローグがより際立って感じた。しかもクーンツの悪い特徴である素っ気ない結末で締め括られるわけでなく、カチッと最後のピースが当て嵌まるかの如く、素晴らしいエンディングを用意しており、心にずっしりとストーリーが残った。2009/07/19

ナミのママ

45
新刊『ミステリアム』を読む前に読了。公衆電話を探して走り回るあたりは時代を感じる。遺伝子操作で誕生した2匹の“生物“。善と悪のように対照的であり、物悲しくもある。上下巻かけと追われるストーリー、後半に近づくほどハラハラした。この終わり方はいいなぁ。2021/04/17

たまきら

41
孤独だけれども誠実な男女の元に居場所を見つけた不思議な犬。けれども彼を執拗に追う者たちは近づいてきて…。犬を愛するすべての人たちが羨望のため息をつくであろうこの設定…♡2021/01/09

カープ青森

40
ファンタジーとロマンスを盛り込んだ作者お得意のモダンホラーです。上下巻ですが一気に読めました。一組の男女が研究所から逃げ出した高度な知能を有する愛らしいアインシュタイン(犬)と出会い、同じ研究所で兵器として創出された凶悪なアウトサイダー(犬)に追い詰められて行きます。何と言ってもアインシュタインの愛らしさは犬好きの方には堪らなかったでしょう。『ライトニング』や『邪教集団トワイライト』も一気読みの傑作でしたが、本作はラストでの2頭の対比、アウトサイダーの知性がある故の悲哀、葛藤に泣けました。2020/05/08

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