文春文庫<br> ウォッチャーズ〈上〉

文春文庫
ウォッチャーズ〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 408p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167136130
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

言葉を綴れる学者犬を生んだ化学実験の秘密を狙いKGBの差し向けた殺し屋はミュータントだ。超自然的産物の奇妙なライバル意識

内容説明

森で拾ったその犬には、なにか知性のようなものが、意志に似たものが感じられた。孤独な中年男のトラヴィスは犬に〈アインシュタイン〉と名を与え、半信半疑の対話を試みる。徐々にわかってくる信じがたい事実。それにしても、犬は何を警戒しているのだろう。繁みの陰に、暗闇の奥に、なにか恐るべき“もの”がひそんでいるのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みも

84
それはあたかも群像劇のように、全く関わり合いが無さそうな人物たちを丹念に描写する。過去に囚われ絶望の中に生きる男、世間から断絶され強烈な抑圧の中で生きてきた女、そして、他人の死から生命力を授かるという狂気に冒された殺し屋。3人を邂逅させるのは1匹のゴールデンレトリバー。そして国家安全保障局と郡保安官が絡まり、国家(USA)の危機を炙り出す。表紙の犬に惹かれた方、もしくは犬を家族の一員として接する事ができる方、迷う必要はありません…是非、本書を手にとって下さい。きっと素晴らしい読者体験が出来る筈です。下巻へ2023/10/12

財布にジャック

84
これ、犬好きにはたまらない作品ですね!まさかアインシュタインが下巻で辛いことにならないですよね?それだけが心配です。そしてアウトサイダーが何者なのかがこの巻の最後で明かされますが、その存在を考えると凄く胸が苦しくなります。動物好きにお薦めして良いのか?どうなのか?ちょっと迷います。いろいろな視点から物語が語られ、サスペンスタッチなので、かなりどきどきして、どんどん読み進めたくなる面白さです。下巻ではどんな幕引きが待っているのかなぁ。2010/12/16

yukision

64
森の中で出会ったレトリーヴァ―には大きな秘密があった。そして、その対極の生き物が事件の陰に。レトリーヴァ―の章では癒され、それ以外の部分はどきどきハラハラ。出来ればレトリーヴァ―を巡る話だけ読んでいたい気持ちにさせられながらも、最後に隠された秘密が明かされていき、今後の展開に期待が高まる。下巻へ。2020/09/17

道楽モン

59
我が国でも90年代に熱心な読者を獲得し、出版社がこぞって翻訳した作家。スティーブン・キングと並ぶブロックバスター作家として、ミステリやSFを中心とした王道のエンタメ作品を量産していたのだ。すべての作品が一定の水準を満たし、読者を満足させることが流行作家たる使命であり、実際に彼はそれを続けていたのだが、あらかた翻訳され尽くすと、ある種の忘れられた存在になってしまった。電子化されているのはごく一部という現状は哀しい。本書も古い文庫での再読。かつて心踊らせた何作かの内でもベストという記憶がある。感想は下巻で。2025/01/31

クリママ

51
森の中で犬に出会う。そのレトリーヴァーが、警戒し怯えている。SFかホラーかと読み進める。3,4の場面が切り替わって進んでいく中、好きなのは、孤独な2人とレトリーヴァーの場面。明らかになるレトリーヴァーの驚くべき能力。迫りくる恐怖。2017/10/19

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