文春文庫
覇者の条件 (新装版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167135584
  • NDC分類 281.04
  • Cコード C0193

内容説明

乱世に覇を唱え、しかも治国の実をあげるには、彼にいかなる資質が要求されるか―歴史文学の巨匠が、日本史上12人の名将を俎上にのせ、その雄渾の筆を自在にふるって、軍略、人事、経営の各方面から覇者の条件を剔抉し、あわせて人生百般の知恵に説きおよんだ武将列伝の傑作。他に平将門に関するエッセイや鼎談も収録した。

目次

争覇と治国(平清盛;源頼朝;北条泰時;足利尊氏;北条早雲;武田信玄;毛利元就;織田信長;徳川家康;野中兼山;細川重賢;上杉鷹山)
平将門とその時代(『平将門』の舞台;将門と日本人の反逆精神;わたしの将門と純友;鼎談 平将門を語る)

著者等紹介

海音寺潮五郎[カイオンジチョウゴロウ]
明治34(1901)年、鹿児島県に生れる。国学院大学を卒業後、指宿や京都で中学校教師を務めるかたわら創作にはげむ。「サンデー毎日」大衆文芸賞受賞を機に、執筆生活に入る。昭和11年、『天正女合戦』で第3回直木賞を受賞し、文名を不動のものとした。和漢の書にあまねく通じ、綿密な時代考証の上に独自の史観を展開し、小説に随筆に新たな領域を拓き、多くの著作を残した。昭和52年12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuichi Tomita

5
12人の日本の武将に関する記述とコラムのような随筆が数点収録されている。結構力が抜けた内容で、武将列伝のようにきっちり気合いの入ったものの方が面白いな。2021/05/14

まりこ

3
北条双雲、野中兼山、細川重賢、上杉鷹山、平将門が面白かった。経営術の参考にと書かれた本だそうで、そういう風な読み方をしても興味深い。今度は平将門を読みたくなった。必要な時に必要です英雄が出てくるのが歴史。社会の経済を保持している者によって中央政府が営まれるべきもの。独裁権にはスパイ策がつきもの。2013/07/01

g750

2
鎌倉・戦国・江戸時代の偉人列伝。そして平将門を中心としたエッセイからなる。中高生のときに歴史物をよく読んでいたが、それは偉人の立身出世のエピソードが面白かったので。いま読むと、時代背景、身分と力関係、そこから生じたトラブルの解決法はもちろん現代と違うので、その中での登場人物たちの行動をみていることが面白い。外国の作品を翻訳する訳者さんの作業が大変なのは容易に想像つくけれど、歴史物を書く作家さんも同じ言語を使っているが故の難しさもあるんだろうな。2018/11/15

Melody_Nelson

2
当時のサラリーマン(ビジネスマン)向けに書いた武将列伝っぽい感じ。名君と呼ばれた鷹山などがピックアップされているのはサラリーマン向けっぽくて、海音寺先生っぽくない!(読み物として面白いですが) 後半の将門に関する文章は「らしさ」全開で、興味深く読みました。特に「運」についての箇所、桶狭間や長篠の合戦などを引き合いに、「運」の強弱ってあるんだなと、しんみり…。2014/03/29

東森久利斗

1
著者への先入観と異なる上品でアッサリ、薄味なテイスト。好き嫌いまる出し、独断と偏見に満ちた大御所歴史時代小説家としての独自の歴史観で、日本史上の武将、知将をバッサリと切るかと思いきや、学者のような冷静、ロジカル、私見をはさまない推察と時代考証、人物評価にやや拍子抜け。著者への認識をあらたにする必要がありそうだ。2020/09/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2085307
  • ご注意事項