文春文庫<br> 残照に立つ

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文春文庫
残照に立つ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167133108
  • NDC分類 913.6

出版社内容情報

銀行役員の優しい夫を持ち、よく出来た息子、娘と婿、可愛い孫に囲まれて穏やかな日々を送る女主人公……美しく老いることのむつかしさと幸福とは何かを問う長篇

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鈴木 千春

3
「銀行役員の優しい夫、よく出来た息子、娘夫婦と可愛い孫に囲まれて穏やかな日々を送る老婦人。しかし、人生の残照に立って彼女の心中に無念の想いがあろうとは、、、」 その時々の読書中の本に気持がリンクしてしまう私は、幹子の真実を見抜く眼が開かれ、不幸感にたどり着いた独白に我が事のような絶望感を感じた。 「心眼が見えてきた」ら人は不幸になるのだろうか? 私も「残照に立つ」ているので、、、2022/05/26

Kadme

3
幹子さんに憧れてしまいました。2022/03/31

桜もち 太郎

3
「人間としての目は少しは効く年になりました。・・それまで見えなかったものも、気味が悪いほど見えて来ます。」と、冒頭に主人公の家政婦・梅田さんが語るところから始まる。勤め先の奥さんの死を通して、本当の幸せとは何かを問いかけている作品。自分の人生が幸せかどうかは他人が決めることではない。死んだ奥さんは自分の人生は不幸だと実感した。それを家政婦・梅田さん人は伝えたが、夫には打ち明けなかった。それが奥さんの夫に対する感謝の心だったのだろうか。2012/12/21

ジャンズ

1
曽野綾子さんのエッセイはたくさん読みましたが、小説は初めてです。長い間家で温めていた本です。時代を超えての人間の普遍的な物があると感じました。現実を正視することが怖くて、見ないでいるほうが幸せであるように思い、また思い込む。しかしそれが優しい虚偽と気づいてしまった幹子さんは無残だった。気づかなかった方が幸せであったのかもしれないです。2019/05/27

なが

1
この奥様のように成熟したいと思いながら生きているはずなのに、いざそうなったら…どうなのか…考えさせられます。 個人的には今年1番読んでよかった本です。2012/06/10

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