内容説明
深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、気がついた母親が猟銃を発砲した。とりおさえられた男は、17年前に少女と結ばれる夢を見たと主張。その証拠は、男が小学四年生の時に書いた作文。果たして偶然か、妄想か…。常識ではありえない事件を、天才物理学者・湯川が解明する、人気連作ミステリー第二弾。
著者等紹介
東野圭吾[ヒガシノケイゴ]
1958年、大阪生まれ。大阪府立大学電気工学科卒。エンジニアとして勤務しながら、1985年、「放課後」で第31回江戸川乱歩賞受賞。1999年、「秘密」で第52回日本推理作家協会賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
1006
本書に収められている不思議は予知夢、虫の報せ、ポルターガイスト現象、予知視といったオカルト風味の不可解な現象なのが特徴的だ。そんな謎に湯川学は少ない証拠から閃いて真相を推理する。東野版御手洗潔というのが妥当か。本書では謎の強さで云えば、冒頭の「夢想る」が強烈。危ういながらも論理的に解き明かす。非常にアクロバティックだが一応納得はできる。逆にシンプルながらも余韻が残るのが最後の「予知る」だ。今までの構成とは逆のパターンを取っているのが面白いが、何よりもラストの余韻が抜群だろう。さて次は『容疑者Xの献身』だ!2012/10/26
ヴェネツィア
890
「探偵ガリレオ」シリーズの第2集。前作と同様、「夢想る」などの造語的な動詞を冠する5つの作品からなる短篇集。草薙が事件を持ち込み、湯川が解決するという構造はここでも踏襲されている。短篇であるだけに、その成否はひとえにトリックの奇抜さと、解決の論理性に委ねられる。予知夢や火の玉などのオカルティックな題材を掲げ、それを解き明かしてゆく手際は実に鮮やか。しいて欠点を挙げるとすれば、小説の冒頭から既に結末が予定調和に終わることが決定してしまっていることか。作者もそのことは重々わかっているようで、最後の2篇⇒2020/12/28
zero1
747
オカルトとミステリーを混ぜ、科学で味付け。ガリレオ第二弾を再読。「夢想る」は運命と偶然。意外な結末。「霊視る」は扼殺された女性が別の場所で目撃。これも事件が多重構造。「騒霊ぐ」は5日間行方不明の男を草薙が姉の依頼で追う。ポルターガイストはある?「絞殺る」は工場経営者がホテルで絞殺死体で発見された。保険金目当ての妻に疑いが。火の玉の目撃情報に湯川は興味を持つ。「予知る」は不倫していた女がマンションで縊死。ところが二日前に首吊りを見たという目撃者が。予知を全否定しない結末は流石。軽く読むにはいい。2019/09/02
Kircheis
739
★★☆☆☆ 『探偵ガリレオ』の続編。 前作に比べて展開が読みやすいというか、話が平坦というか… (^_^;) 謎を論理的に解明する湯川助教授のカッコ良さは相変わらずなんだけど、科学的な説明が売りのはずだったのにその点弱くなっているのが原因かもしれない。 個人的には『夢想る』が一番良かった。2019/04/19
再び読書
569
正直「探偵ガリレオ」は今一の感想だったので、期待しないで読んだら、以外と面白かった。また主人公が一応湯川という学者の為、刑事物にありがちな、心情はわかるが、それが法律ですの様な解決で無くても良いのが、ありそうで以外と無い爽快感たったのかも?ネタもよく錬られている様に感じられ、シリーズ化した理由が少しわかりました。2012/09/14
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