文春文庫
西海道談綺〈3〉 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 616p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167106782
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

隠し金山探索に活躍する西国郡代手附太田恵之助、彼を慕う柳橋芸者おえん、不気味な白髪女お島。多彩な人物が織りなす謎と興奮!

内容説明

太田恵之助は、おえんたちを救出すべく単身山中に乗込み、手代浜島孝介の加勢で山火事を起して山伏一味を追いつめる。おえんに横恋慕する代官所役人の向井平三郎は、混乱に乗じておえん連れ出しに成功したが、破傷風にかかって苦しむ。恵之助は隠し金山のありかを突き止めたが、頼みの浜島が山伏に捕えられ、途方に暮れる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

105
(承前)意外な人物の驚くべき正体が次々と明らかになる。誰もが軽視していた小役人が全てを支配する権力者で、死んだはずの者が実は生きており、味方と信じていたのが敵であったりとマフィアの如き裏組織が恵之助に迫る。僅かな仲間だけに追い詰められながら恵之助は考え抜き、敵が予想できない必死の逆転策に打って出る。一方で女を求める男の狂気も執念深く続き、豊後の山奥を舞台とした頭脳戦は誰にとっても思いがけない事態に立ち至る。裏の裏にまた裏がある怒濤の展開を、わかりやすく矛盾なく描き出す清張の筆は圧倒的な熟練ぶりだ。(続く)2023/07/12

旗本多忙

14
恵之助は日田代官気附けとして、西国に立つ前に「日田は恐ろしい所だ・・・・・・」と言われた。銅山の採掘量に絡む不正を暴く為に奉公人の嘉助を連れて赴任したのだが、この巻まで悪党の中枢までは入り込めないでいる。日田は恐ろしい所だ・・・・・・と言うのが今分かりかけてきたけど、登場人物の動きや会話が右や左に面白く興味津々。今後はどの様な展開になるのか、恵之助がこの状況を知ったらどうなるのか、誰を信ずれば良いのか、次巻は佳境に入る最終巻。2023/05/21

なーちゃま

6
アアアアもう全員が怪しいよ!お島は何らかの心労で白髪になった若い女か?甚兵衛や山伏達と共謀して恵之助を監視しているのか?相役の向井は非常に怪しい、そしてなぜか蔵元の備前屋が日田に来ている。誰と誰がどう結びついているのか全く読めない。2025/04/10

キムチ

5
太田、おえん、おしま・・登場人物、全てのキャラが立っており、息つかせぬ面白さ。江戸時代のうっそりした雰囲気がどす黒い事件の外貌と相まって、ドキドキしてページを捲る。

さっと

3
旧装版が4巻までしか手に入らなかったので、物語後半は新装版で楽しみます。これ、文字が大きくなっているのかと思いきや、旧装版のままで、まるまる2巻分合わせただけなのね。ただ、それすらも気にならないほど、一息に読みきれる。隠し金山をめぐる暗闘が表面化し、黒幕の組織の大きさに息をのむばかり。まさに、ブルータスお前もかっ!的な。次々と化けの皮がはがされていく快感と、クライマックスへの期待感。着地点はいずこ!?2013/09/28

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