出版社内容情報
独自の取材と視点とで現代史に新たな照明を当てた大シリーズ。第一巻は「陸軍機密費問題」「石田検事の怪死」「朴烈大逆事件」。第二巻は「芥川龍之介の死」などの三篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
54
田中政友会総裁の陸軍機密費問題とそれらを調べていた石田検事の怪死。そしてその石田が調べていた朴烈大虐殺の真相をテーマ別で挙げている。テーマ別とはいうがその裏にある背景が繋がっており、その裏側に迫ろうとする著者の見解が面白い。中でも一番興味深いのが最後の朴烈大虐殺(のでっちあげといわれる!)までに至る経緯。朴烈という名前程度しか知らない事件の真相とその思想、そして金子文子の生きてきた環境がこうも人生を狂わせ、事件として利用されるのかと思うと不憫という一言では終わらない無常のようなものを感じる。2016/08/12
風祭
1
昭和初期の大事件3つ・・時を経て今だからこそもっと知りたいと感じました。2018/09/03
がんぞ
0
『朴烈大逆事件』たしかに怪しい。なぜ摂政宮暗殺を企図した者が、未悔悛で死刑を減刑されるのか。真相はわからないままだ。それにしても「関東大震災朝鮮人大虐殺」について戦後資料しか無いのかという疑問がある。アメリカ領事の「1日5人づつ処刑」という抗議はあったとしても朝鮮人による日本人虐殺への処罰だったかもしれない。「朝鮮人は悪辣」とのイメージ作りにしても何も皇太子暗殺などということを捏ち上げなくても良さそうなもので、犯人の側から見ても「虚無思想」など配偶者を得たら止めてしまいそうではないのか。なにしろ性善説2013/06/18
das_aufwachen
0
旧版全13巻