文春文庫<br> 手掘り日本史

文春文庫
手掘り日本史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 204p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167105594
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

歴史上のいろんな人物といかに付き合い、理解し、現代に甦らせるか。人気作家がその独自の発想の原点を自ら語った白眉のエッセイ

内容説明

源義経、織田信長、坂本竜馬など多くの歴史上の人物とその時代を膨大な史料を基にして、すぐれた歴史観と豊かな想像力でとらえ、魅力あふれる明快な文体で描いて歴史小説に新しい地平をひらいた圧倒的な人気をもつこの作家が自らの小説について縦横に語り、発想の原点を説きあかした、興味つきない好著。

目次

私の歴史小説
歴史のなかの日常
歴史のなかの人間
日本史と日本人
わが小説のはじまり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

29
司馬さんのエッセイ。小説を書こうと思われたころのお話など、興味深く読んだ。これほど日本史に精通していらっしゃっても、「日本人はよくわからない」というようなことをおっしゃっている。正直な方である。2014/04/14

nobody

20
脇役がしゃしゃり出て本筋をブチ壊す典型である。江藤文夫とやらいう映像論・コミュニケーション論専攻の全くお門違いの聞き手が全てブチ壊している。読後には江藤文夫への怒りしか残らない。「何よりも私自身がこの作家との“対話”の機会をもちたいと願い、それをこういう形で実現させた」いや、読みたいのは司馬のインタビューであり、誰も司馬に対抗して回りくどい知識をひけらかして張り合う評論家との対話など欲していない。解説も江藤文夫でありどれほど絶望的かは論を俟つまい。素朴な聞き手だったら司馬はどれだけ融通無碍に語れただろう。2018/07/16

aponchan

19
司馬遼太郎氏の日本史観に関する作品を徐々に読み進めているが、少しずつ理解し始めた気がする。色々な考え方の引き出しを持つために、歴史を理解し、先人の知恵や考え方、物の見方などを広げていきたいと考えているが、その一助になった気がした。司馬氏が自分の作品について、自分自身にとっての位置づけを語っている個所もあり、楽しめた。2019/07/14

RED FOX

18
再読。小説を書く姿勢や資料にあたる姿勢が面白い。元々マニアックでマイノリティな奇才なのに異様に売れちゃって本人もさぞ戸惑ったことでしょう。司馬さんの本名「福田」の誕生の秘密がコントみたいに良くできている(笑)2015/07/19

なつきネコ

17
司馬さんの日本への愛と、それまでの日本を曲げた水戸史観と軍部への増悪が見える。それが、ある意味で司馬さんの限界なんだろうな。たしかに、南北朝時代は勤皇フィルターで見たからこそ、輝いていた。しかし、それ故に司馬さんですら、南北朝時代の真の姿がわからなくなった気がする。しかし、司馬さんの言った綺麗な部屋に次々と奇妙な語り部が歓談していた日本人感は的を得ている気がする。異様な清潔主義が日本人の思想かもしれない。イロイロな意味を司馬さんを通して日本人を考えさせられた。2016/01/12

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