出版社内容情報
二十八歳の未亡人に心を寄せる義弟、画家、店の支配人が織りなす恋愛心理のネオ・ドラマ。あやしくときめき、せつなくながされる女心の不可思議を抉る巨匠の長篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しーふぉ
26
未亡人と三人の男との恋愛模様です。時代なのかプラトニックな恋愛の清々しさが気持ち良い。悪い人が誰も出て来ない安心感も井上靖らしくて自分は好き。2019/11/04
yasumiha
1
亡夫の跡を継ぎ銀座の洋品店を継いだ28歳の美しい亜津子に想いを寄せる義弟、店の支配人、洋画家の三人の恋愛感情を美しい文体で描かれている。登場人物の全てが善人で清潔感溢れ、爽やかの感じが読後感はとっても良い。60年程前の作品であり、当時の銀座の雰囲気、時代背景も読み取れ、非常に興味深い小説である。2025/01/28