出版社内容情報
かつて日本を敗戦へと導いた陸軍や、そこに属するエリート軍人たちの問題点は、汲めども尽きぬ面白さを秘めている。
『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』で多角的に議論されたとはいえ、視点を変えればまだまだ掘ることができる。
というのは、国家や組織を率いる問題は、過去の話ではないからだ。人間が不変であるからには、同じ過ちを起こすし、そうした人間が組織を形成するのであるから、組織もまた同じような過ちを繰り返すのである。
霞が関の官僚、大企業の上層部……時代は変わっても日本のエリート層の行動様式は変わっていないのではないか。
それを掘り尽くそうというのが、本書の狙いである。
組織はなぜ誤るのか、どういう人物にならば経営を任せても大丈夫か。
専門家と企業経営者の目でもって、徹底的に論じる。
【目次】
第一章 昭和陸軍に見る日本型エリート(その1)優秀な人材が国を誤るのはなぜか
第二章 昭和陸軍に見る日本型エリート(その2)企業経営者にふさわしいのは誰か
第三章 山本五十六名将伝説を検証する
第四章 日本のいちばん長い日72時間
第五章 ミッドウエイ80年目の教訓
第六章 ガダルカナル80年目の教訓