内容説明
ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断―。こうしたネガティブな性質は進化の過程でなぜ残ってしまったのか。それには生存や繁殖と深い関係があった。進化心理学の観点から逆説的に捉えることで、心のダークサイドを覗く。
目次
第1章 「うつ」「自殺」「依存症」ヒトが闇へと向かう理由(うつは生存するための「闘争の強制終了」;「自殺」という絶望が生み出した幸福感;自己制御メカニズムなき「依存症」は進化のミスマッチ)
第2章 「DV」「子殺し」「サイコパス」暴力と欠如の正体(愛着障害から生まれるパートナーへのDV;繁殖戦略としての「子殺し」とは;少数派だからこそ有利になるサイコパス)
第3章 「差別」「戦争」「陰謀論」「宗教」なぜ分断は起きるのか(ヘイトと差別の裏に行動免疫システムあり;高度な利他性が引き起こす戦争という悲劇;適応的だった「陰謀」検知システムが誤報アラートを鳴らす;信仰心は反社会的行為を抑制するのか?)
第4章 「精神」「組織」「人類の未来」進化の観点から考える(精神疾患が消失しない進化的パラドックス;進化の観点に基づいた働き方改革「ヒューマンセントリックな組織」とは?;人類の未来と進化の可能性)
著者等紹介
小松正[コマツタダシ]
小松研究事務所代表、多摩大学情報社会学研究所客員教授。博士(農学)。1967年北海道札幌市生まれ。北海道大学大学院農学研究科農業生物学専攻博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員、言語交流研究所主任研究員等を経て、2004年に小松研究事務所を開設。大学や企業等と個人契約を結んで研究に従事する独立系研究者(個人事業主)として活動。専門は生態学、進化生物学、データサイエンス(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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