文春新書<br> 柄谷行人『力と交換様式』を読む

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柄谷行人『力と交換様式』を読む

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166614103
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0295

出版社内容情報

1970年代後半から文芸批評家として活躍し、90年代後半からはマルクスやカント、ホッブスの読解から「交換」に着目した理論で社会や歴史を読み解いてきた柄谷行人さん。

その集大成ともいうべき『力と交換様式』では、社会システムをA=贈与と返礼の互酬、B=支配と保護による略取と再分配、C=貨幣と商品による商品交換、D=高次元でのAの回復という4つの交換様式によって捉え、とりわけ資本主義=ネーション=国家を揚棄する、人間の意思を超えた「D」の到来をめぐって思考を深めた。

「Aの回復としてのDは必ず到来する」。
民主主義と資本主義が行き詰まりを見せる混迷の危機の時代、
絶望的な未来に希望はどう宿るのか。その輪郭はどのように素描可能か。
『トランスクリティーク』『世界史の構造』、そして『力と交換様式』を貫く「交換様式」の思考の源泉に迫る。

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Ⅰ:著者と読み解く『力と交換様式』
・「柄谷行人」ができるまで
・『力と交換様式』をめぐって 柄谷行人×國分功一郎×斎藤幸平
・モース・ホッブズ・マルクス

Ⅱ:「思考の深み」へ 
・可能性としてのアソシエーション、交換様式論の射程
・交換様式と「マルクスその可能性の中心」
・文学という妖怪

Ⅲ:柄谷行人『力と交換様式』を読む
・『力と交換様式』を読む
大澤真幸、鹿島茂、佐藤優、東畑開人、渡邊英理

内容説明

交換の問題を考え続けて六十年余。交換様式がもたらす「力」を軸に資本主義の構造に迫った思想体系は、ついに著作『力と交換様式』として完成をみた。この書はいかにして着想され、書かれたのか。識者たちは、どう読むか。その全貌が明らかに。

目次

1 著者と読み解く『力と交換様式』(「柄谷行人」ができるまで―「交換の力」を考え続けた六十年;講演「力と交換様式」をめぐって(國分功一郎×斎藤幸平)
モース・ホッブズ・マルクス)
2 「思考の深み」へ(可能性としてのアソシエーション、交換様式論の射程;交換様式と「マルクスその可能性の中心」;文学という妖怪)
3 『力と交換様式』を読む(柄谷行人はすべてを語った(大澤真幸)
転移D―友・親・店・鬱(東畑開人)
希望の現実化のために(渡邊英理)
「不可能の可能性」の追究
霊の力はどこから来るのか)

著者等紹介

柄谷行人[カラタニコウジン]
1941年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学大学院人文科学研究科英文学専攻課程修了。69年、「“意識”と“自然”―漱石試論」で群像新人文学賞を受けデビュー。78年に『マルクスその可能性の中心』で亀井勝一郎賞。法政大学教授、近畿大学教授、イェール大学客員教授、コロンビア大学客員教授を歴任。91~2002年、浅田彰氏らと雑誌「批評空間」を編集。22年に「哲学のノーベル賞」を目指して創設されたバーグルエン哲学・文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ta_chanko

24
A(贈与と返礼の互酬)において、モースは交換を促す力として「霊」の存在を主張。B(服従と保護)において、ホッブズは国家の姿を「怪獣」に例えた。C(商品交換)において、マルクスは貨幣や商品に取り憑く「物神」の存在を唱えた。いずれも真剣に考えられてこなかったが、この3つが柄谷氏の言う「力」。そしてD(Aの高次元での回帰)においても、その力は「向こうから来る」。望んで叶えられるものではない。おそらく亜周辺から、原遊動性を回復したかたちで。エマニュエル・トッドの主張とも共通点がある。2023/07/06

道楽モン

20
『力と交換様式』のサブテキスト。前半は出版前の講演会が読み応えあるけれど、肝心のD交換に関してはモヤモヤ感が拭えない。人為的な次元を超越した形態であるが故、我々には時期尚早であり、言語的表現は困難であるということなのでしょう。本書後半は著名人による解説兼ヨイショみたいな感じ。私は本編の後に読んだが、準備運動として先に読むのもアリです。どこかの動画で宮台真司が語っていた「駅前の喫茶店でたまに見かける老人」という関わりが可笑しかった。2023/08/20

かずりん

13
数年前に「世界史の構造」が出たが、それに次ぐ「力と交換様式」は分厚く敢えなく挫折。今回このガイドブックとしての本書は私にはうってつけ。哲学のノーベル賞としてのバーグルエン哲学・文化賞が柄谷氏に贈られ、賞金はなんと14,000万円とか!専ら賞金が話題となる。柄谷氏の人柄、わかりやすい解説の斎藤幸平との対談も興味深い。2023/06/09

coldsurgeon

12
何も知らずというか、何気なく読み始めた本書だが、ある意味難しく、かといって途中で投げ出すことができない魅力があった。柄谷行人という哲学者の「力と交換様式」に対する評論が後半を占めるが、交換様式なる概念を理解させ、来るべき社会の状態を受け入れる準備を促す書であると理解した。贈与と返礼に基づく互酬交換(A)、略取と再分配を行う服従と保護の交換(B)、貨幣と商品による商品交換(C)、それらの先にAが高次元で回復されたものが交換様式Dとして、新たな社会形態として、私たちが受入れ、到達することになるらしい。2023/06/28

武井 康則

10
題名通り『力と交換様式』についての言説をまとめたもの。マルクスの社会観はモノの成り立ちを生産から見ているが、流通、交換からみるべきだとする。モノに価値が付くのは流通に乗ってだから、それは正しいと思うし、今の時代、すべてを価値付け商品化しているので、今こそ読まれる本だと思う。ただ著者のいうⅮは来ないのではないか。ネットの時代になって流通は規模が破壊的に拡大し、もう国の機能はなくなり、ますますⅭの時代となり、私は国の支配Bのアップデート版デジタルによる管理支配Eになるのじゃないかとおもっているのだが。2023/11/20

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