出版社内容情報
ただでさえ大変な親の介護。それが自分を虐待した「毒親」だった場合、子はどうするべきか。当事者たちが語る壮絶な現状をレポート。
内容説明
自分を傷つけたり、勝手な言動を繰り返してきた親が老いたとき、子どもはどうすればいいのか。どれほどひどい親でも子どもにとっては唯一無二の存在だ。高齢の毒親を介護する人たちの実態を報告し、そこに希望はあるのかを探る。
目次
第1章 親の老いがむき出しにする、過去と家族関係
第2章 「かわいそうな親」に振りまわされる人たち
第3章 お金と仕事と希望―、介護で自分の人生が消えていく
第4章 毒親はなぜ子どもを傷つけたのか
第5章 「毒」なのか、それとも「老い」なのか
第6章 毒親介護に希望はあるか
著者等紹介
石川結貴[イシカワユウキ]
ジャーナリスト。家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに取材。豊富な取材実績と現場感覚をもとに書籍の刊行、雑誌連載、テレビ出演、講演会など幅広く活動する。著書多数。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むつこ
32
子として親の介護に知らんぷりはできない・・・10人いれば10通りの方法があって正解はないのだと感じた。その中で、ラスト、作者の経験談があった。それが一番印象に残った。2021/09/06
cao-rin
26
この手の本を読んでいつも自分の気持ちを整理しようと思うが、今回は次から次へと目も当てられない程の毒親が登場してきて気持ちが塞いでしまった(ー"ー;) 参考になったのは、どこまで関わるのか具体的に線引きをするというもの。そんな事こちらが進言してもいいんですか?実母が特養に入所して何年も経つが、そんな事言って貰った事はなかったなぁ。また認知症の親に対しての接し方も書かれていたが、そもそも関係が破綻してるのにきれい事のようにも感じてしまった。巻末、著者のあとがきでまさかの涙…。私はやっぱり心が狭いのかなぁ。2020/03/09
ネギっ子gen
21
「自分を傷つけたり、勝手な行動を繰り返してきた親が老いたとき、子どもはどうすればいいのか」について書かれた本。<親と絶縁する>人もいる一方で、<親との関係を断ち切れず、/親が高齢になり、親子関係のタイムリミットが迫るほど「親からの愛情や承認がほしくなった」、そんなふうに話す人もいる。死ぬまで詫びてほしい、今度こそ変わってくれるだろう、せめて今からも愛されたい、そんな感情から進んで親の介護と担う>と。その通りですね。でも、そうした親への期待は、ことごとく裏切られる。で、<親への嫌悪感が拭え>なくなり……。⇒2020/03/25
zel
14
親が非力が演出し、操ろう支配しようとする、子は介護に意義を見出したり優越感をえたりする。小さな保護者として守ろうとしてしまう。逃れられず。示される解決策は相手の立場で捉える、正しく知る、関係をきるなど…。そうなんだよね。それしかないんだよねと。けど、だからこそ、自分と向き合うしかなくて、キツいのだろうなとも。周りがどう気づき、関われるかが大切なのだろうな。2021/11/23
カッパ
13
自分が毒親だと思っている母が認知症になり苦しいのでよみました。さまざまなケースを紹介したあとにアドバイスのような部分も少しだけありました。結局は毒親と感じたことは消えない。そこから捨ててしまうのか、線を引くのか。それか、許して最後にかけるのかは家族次第だと感じました。私は自分が母になったことで母の気持ちも少しは察することができます。もちろん、許せないことはたくさんあります。でも、もらったものはある。そして母も辛かったと思うことでちょっとだけ余裕はもてるものです。遠方で認知症大変ですけど。2023/02/21