出版社内容情報
「戦争は平和をもたらすためにある」「国連介入が戦争を長引かせる」といったリアルな戦略論で「トランプ」以後を読み解く。ベストセラー『中国4.0』の著者、待望の最新作! 国連・NGO・他国の介入が戦争を長引かせるのだ!――本当の戦争を知る大人の戦略論
著者のルトワック氏は、ローマ帝国の戦略に関する論文で博士号を取得するなど、古今東西の歴史に関する博識を有する一方で、実際の戦場も経験し、安全保障に関して各国のアドバイザーとして活躍している異色の人物です。「歴史」も「理論」も「実践」も知り尽くした「最強の戦略家」です。
旧ユーゴ内戦、ルワンダ内戦、シリア内戦といった紛争において、実は「良心」や「正義感」や「人道的配慮」にもとづく国連やNGOや他国による中途半端な「介入」が、「戦争」を終わらせるのではなく、「戦争」を長引かせている――ルトワック氏はこう断言します。だからといって「戦争」を奨励しているわけではありません。「戦争」を無理に「停戦」させても、「戦争の火種を凍結する」だけだという事実を指摘しているだけなのです。「本当の平和は、戦争の当事者自身が戦争を倦むほど、徹底的に戦った後でなければ訪れない」と。
「難民支援が難民を永続化させる」「国際組織やNGOは紛争をビジネスにしている」「軍事力ではなく同盟関係がすべてを制す」など、本書は私たちが見誤りがちな「戦争」と「平和」の見方を正してくれます。また、「平和のためにこそ尖閣に武装人員を常駐させろ」「日本の「あいまいさ」が中国の誤解を生む」「北朝鮮の核・ミサイル能力を侮るな」「日本が国連常任理事国になる秘策」といった日本に対する具体的な提言も満載です。現代の「戦争」と「平和」を考える際の必読書です。
キーワード:戦争、平和、紛争、介入、難民、人道支援、同盟、戦略、戦術、シリア、ユーゴ、ウクライナ、尖閣、中国、北朝鮮、南シナ海、核、ミサイル、パラドキシカル・ロジック、ヨーロッパ、ビザンティン帝国、トランプ政権、国連常任理事国
エドワード・ルトワック[エドワード ルトワック]
奥山 真司[オクヤマ シンジ]
内容説明
国連やNGOや他国による中途半端な「人道介入」が、戦争を終わらせるのではなく、戦争を長引かせる。無理に停戦させても、紛争の原因たる「火種」を凍結するだけだ。本当の平和は、徹底的に戦った後でなければ訪れない。
目次
1 自己解題「戦争にチャンスを与えよ」
2 論文「戦争にチャンスを与えよ」
3 尖閣に武装人員を常駐させろ―中国論
4 対中包囲網のつくり方―東アジア論
5 平和が戦争につながる―北朝鮮論
6 パラドキシカル・ロジックとは何か―戦略論
7 「同盟」がすべてを制す―戦国武将論
8 戦争から見たヨーロッパ―「戦士の文化」の喪失と人口減少
9 もし私が米国大統領顧問だったら―ビザンティン帝国の戦略論
10 日本が国連常任理事国になる方法
著者等紹介
ルトワック,エドワード[ルトワック,エドワード] [Luttwak,Edward N.]
ワシントンにある大手シンクタンク、米戦略国際問題研究所(CSIS)の上級顧問。戦略家、歴史家、経済学者、国防アドバイザー。1942年、ルーマニアのトランシルヴァニア地方のアラド生まれ。イタリアやイギリス(英軍)で教育を受け、ロンドン大学(LSE)で経済学で学位を取った後、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用される。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー、ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任
奥山真司[オクヤママサシ]
1972年生まれ。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。英国レディング大学大学院博士課程修了。戦略学博士(Ph.D)。国際地政学研究所上席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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