文春新書<br> 70歳!―人と社会の老いの作法

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文春新書
70歳!―人と社会の老いの作法

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  • サイズ 新書判/ページ数 203p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610846
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0295

出版社内容情報

低成長・高成熟社会を迎えたこの国で生き惑う人々へ。終戦の絶望を経験した大作家と、注目の僧侶からの感動のメッセージ。戦後70年を迎え、団塊世代も70代に入った日本。

成長期を終えたこの国で納得のいく最期を迎えるために。

敗戦を経験した作家と注目の僧侶による

老いと死をめぐる対話。

五木 寛之[イツキ ヒロユキ]

釈 徹宗[シャク テッシュウ]

内容説明

団塊世代が七十代に近づき、戦後日本も七十年を過ぎた。人も社会も、高成長はもう無理だ。ただし、かつての「人生五十年」は、いまや「人生八十年」。生き惑う現代人へ、死を見つめてきた作家と注目の僧侶からの感動のメッセージ。

目次

第1章 七十歳になった日本で(不安と不信の中で;昭和十二年頃と似た雰囲気 ほか)
第2章 死生観を持てるか(「死生観を持て」と迫られる時代;なぜ物語は忘れられないのか ほか)
第3章 日本人の宗教観はどこから来たか(他界を信じられるか;日本人にとっての「天国」 ほか)
第4章 「多死社会」への心がまえ(嫌老感の正体;きれいごとではすまされない ほか)

著者等紹介

五木寛之[イツキヒロユキ]
1932(昭和7)年福岡県生まれ。生後間もなく朝鮮に渡り、47年引き揚げ。52年、早稲田大学文学部露文科入学。57年に中退。編集者、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で第6回小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、76年『青春の門 筑豊篇』ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。81年より一時休筆して京都・龍谷大学に学んだが、のち文壇に復帰。2002年には第50回菊池寛賞を受賞

釈徹宗[シャクテッシュウ]
1961(昭和36)年生まれ。宗教学者・浄土真宗本願寺派如来寺住職、相愛大学人文学部教授、特定非営利活動法人リライフ代表。専攻は宗教思想・人間学。大阪府立大学大学院人間文化研究科比較文化専攻博士課程修了。その後、如来寺住職の傍ら、兵庫大学生涯福祉学部教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Cinejazz

17
戦後の日本が70歳を過ぎ、敗戦直後の平壌から引き揚げ「許されざる者として生き延びた悪人」と称する直木賞作家<五木寛之>氏と、認知症高齢者のためのグル-プホ-ム「むつみ庵」を運営する浄土真宗の僧侶で宗教学者の<釈徹宗>氏が、日本人の死生観や信仰心など、「人生80年」の時代に生き惑う現代人へのメッセ-ジを託した対談集。▷日本人は1週間のうちに3つの宗教を実践する。クリスマス、除夜の鐘、初詣▷「死ねば仏」は仏法にない。往生することと成仏することとは全く別物▷使用済み核燃料と人的資源(高齢者)の行方、など。2022/08/02

2ndkt

6
親鸞を描いた小説家と浄土真宗本願寺派僧侶との対談。人はどのように老い、死の準備をしていくべきなのか。日本社会も戦後70年。青年期や壮年期とも異なる成熟し、体力も落ちてきたゆっくりとした時期。社会もまた、高度成長期と異なるあり方を求められている。ブッダも、親鸞も長く生きて死を迎えた。仏教や真宗の教えには、他の宗教と異なり、死を迎える時期に考えたこと、悟ったことが、かなり影響しているのではないかと。人や社会の老いの作法を考えるにあたって、死生感や宗教感の重要性を説く。最後は役割が期待されるお寺へのエールも。2017/02/09

よし

2
付箋でいっぱになった。「老人」問題で一番ためになった。高齢社会で、どういきるべきか、その知恵に納得させられた。彼のエッセイをたくさん読みたくなった。「終わりなき老いの日常が延々と続いていく」「 啄木も藤村も80を過ぎればノスタロジーです」「 情報は意識の領域、物語は無意識の世界に作用」「他界のリアリティーー現実世界に陰影」「団塊の世代は、一番宗教から遠い」「 バリアフリーの家で暮らしても外へ出ると外は段差だらけ」2022/10/25

tecchan

2
 死を見つめてきた作家五木寛之と気鋭の宗教家釈徹宗が、戦後70歳となった日本において、70歳以降の老い、生き方、死生観について語り合う。お寺をソーシャル・キャピタル(社会資本)として活かせというのは、同感。2020/08/17

ほわわん

2
読む前からとても胃が痛くなる本だった。買わないでおこうか読まないでおこうか。それはできなった…。題名が二十代の私にはかけ離れている…。それでも詠むとわけわかんない。必然的に?死が話題になり、死を話題にすると人は動物的な自我とか原始的な欲望を排除しにいくわけだけれど、欲望にまみれている私としては後光が強すぎて苦しい様な。でもその輝きはどれだけ苦痛を通過してるの?と思う。痛みに代価を支払うなら本は安すぎるのかもしれない。シルバー世代の世界…なんて世界は広く限りない2016/10/30

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