文春新書<br> 君がいる場所、そこがソニーだ―ソニーを去った異端たちの夢

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文春新書
君がいる場所、そこがソニーだ―ソニーを去った異端たちの夢

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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610686
  • NDC分類 549.09
  • Cコード C0295

出版社内容情報

誰もやらないことをやる――今のソニーが失ったソニー・スピリットがこんなところで花開いていた! 驚くべきソニーOB五つの挑戦。

先日、あるジャーナリストがこんなことを言いました。
「ホンダもいよいよ“ソニー化”してきましたよ」
戦後日本の象徴的企業であったソニーが、いまや、“ダメな会社”の代名詞として使われるようになったことには、驚きとともに、深い悲しみを覚えました。
筆者の立石泰則氏は、ベストセラーになった文春新書『さよなら!僕らのソニー』で、ソニーがいかにして凋落したのかを描ききりました。これで、ソニーに関する著作は終わりにしよう、そう考えていました。
ところが、ある日、井深大や盛田昭夫といった創業メンバーから薫陶を受けた、古手のOBがこんなことを言いました。
「何物も恐れず、ひるまず、たとえ一人でも困難に立ち向かう姿勢こそが、ソニースピリット。そういう志を持った人たちが、OBであっても、現役であっても、肩書きや組織の大きさに関係なく集まるとき、その場所がソニーになるのです。さまざまな理由でソニーを離れて活躍する人たちに私はこう言いたい。『君がいる場所、そこがソニーなのだ』と。
この言葉に感銘を受けた立石氏は、ソニーを飛び出して活躍する“異端”たちを訪ね歩き、このOBの言葉が真実であることを確認します。
そこで、もう一度、「僕らのソニー」を探す旅に出たのです――。
SuicaやPASMOの技術を開発した日下部進(現Quadrac)、大ヒットシリーズ「WEGA」に搭載された高画質技術DRCを開発した近藤哲二郎(現アイキューブド研究所)を始め、技術からマネジメントまで5人の“異端たち”は今も第一線で活躍しています。そして彼らのいる場所は、たしかに「ソニー」でしだ。
誰もやらないことをやる――今のソニーが失ったソニースピリットがこんなところで花開いていました! 驚くべきソニーOBの五つの挑戦を紹介します。

内容説明

誰もやらないことをやる―今のソニーが失ったソニースピリットがこんなところで花開いていた!創業者、井深大・盛田昭夫のDNAを受け継いだソニーOBたちの驚くべき五つの挑戦を訪ね歩く。

目次

第1章 日下部進とクアドラック(我々の生活を変えたFeliCa;はじまりは宅配小包仕分けの「無線タグ」 ほか)
第2章 近藤哲二郎とアイキューブド研究所(ハイビジョンテレビを変えたDRCの開発;他人のやらないことをやりたい ほか)
第3章 天貝佐登史とモフィリア(「五反田シリコンバレー」の長男格;AIBOの責任者としての苦悩 ほか)
第4章 大木充&林和義とヴォバイルジャパン(「はい、モバイルの林です」;盛田昭夫から引き継いだソニーのDNA ほか)
第5章 ソニーショップ「コール徳島店」(「お客様」を選別する;「ざけんじゃねぇよっ!んなもん、食っていけねぇよ」 ほか)

著者等紹介

立石泰則[タテイシヤスノリ]
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。1950年北九州市生まれ。中央大学大学院修了。経済誌編集者や週刊誌記者などを経て、1988年に独立。1993年に『覇者の誤算日米コンピュータ戦争の40年(上・下)』(日本経済新聞社)で第15回講談社ノンフィクション賞受賞。2000年に『魔術師三原脩と西鉄ライオンズ』(文藝春秋)でミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

31
企業ルポを得意とする立石泰則氏のスピンオフ作品。ものづくりを探求するためにソニーを飛び出し起業した元社員を複数紹介。 興味を引くのは非接触ICカードの開発者の章。JRの自動改札への導入を80年代から企むも一旦挫折。社内でも紆余曲折を経て10年後の機器更新で捲土重来を果たします。キャッシュレス決済のカードの規格であるFelicaは元ソニー社員の日下部進氏が基礎を築いたものでした。 「技術の高さは、年輪と同じで何回自分を否定したか」という言葉を映像技術のプロである近藤哲二郎氏から引き出しているのも良いです。2019/11/29

Tadashi_N

24
SONYロゴに輝きがあった頃は過去のことらしく、新事業の担い手がどんどんいなくなる。2021/07/02

いのふみ

5
ソニーは腕利きの職人集団なのに、技術を軽視したために、職人たちの流出を食い止めることができなかった。職人たちはベンチャー等へ分散していくが、その生き方こそがソニースピリットなのである。ソニーを去った者らがソニーのスピリットを持っていた、という逆説。魂はこの社会のどこかに生きている。2016/06/20

ラムネ

5
異端とは本流ではないことでもある。ソニーはかつて、オーディオ・ビジュアルに特化し、家電業界に斬新な風穴を開けた。けれど大きくなりすぎたソニーは、異端であることが難しくなったのかもしれない。腐敗した権力に立ち向かう颯爽とした青年が、革命成し遂げて権力を握った途端、自らも堕落していくように。 異端とは小さく弱く、同時に鋭い状態でしか成立しないのかもしれない。ソニーを飛び出してベンチャーに身を投じた者たちが、ソニーらしくあるのは、ある意味で当然のことなのかもしれない。それは寂しく、一方で頼もしいことだ。2016/04/11

130

1
古き良きソニーが書かれた本。安定を求めてソニーに入った人の割合が多くなった今のソニーはイノベーションを起こせるのだろうか?利益の殆どは金融部門が稼ぐソニーは何なんだろう。2019/10/01

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