出版社内容情報
ヒトはなぜ集団に縛られ、無能なリーダーを選び、戦争に走ってしまうのか? 気鋭の若手が脳科学、社会科学、哲学の境界領域に挑む。
痛快すぎる知的刺激! 「近代的人間観を捨てよ」
脳科学・社会科学・哲学……新進気鋭の論客による白熱の議論10時間!
人類はなぜナショナリズムに高揚し、愚かな政治的リーダーを支持し、戦争をやめられないのだろうか? なぜ賢いはずのインテリがバカな政策を支持し、知性に溢れた科学者がサイコパスに翻弄されてしまうのか? あるいは、なぜ日本人は「空気を読む」のが得意なのに、外交が不得手で英語も下手なのか? ……じつは最先端の脳科学実験では、これらの疑問を解き明かすヒントが多数報告されている。
本書は新進気鋭の論客たちが、脳科学実験の成果や古今東西の哲人・社会学者の知見などをもとに、われわれが囚われている近代的人間観を乗り越えることを試みる。
「保守主義は危険」「ナショナリズムは悪」「改革は善」「人を見た目で判断してはいけない」……こうした思考は、すべて近代がもたらした迷妄にすぎない。
近代的価値観が捨象してしまったものの中にこそ、人間の本質がある。最先端の脳科学でも、それを裏付ける結果が出ているのだ。
本書に「きれいごと」は一切ありません!
◎男は女より知能が高い個体が多いが、バカも多い
◎ナショナリズムが快楽なのは「内集団バイアス」が働くから
◎ドーパミンが多い民族は進取の気性に富むが、浮気も大いにする
◎「自由」は人間の脳にとっては苦痛である。国民主権も民主主義も、脳には合わないシステムだった
◎イスラム国が世界遺産を破壊するのは、聖的なシンボルを破壊すれば共同体が滅びるから
◎生物学的に女性のほうが「保守」の本質を深く理解している
◎世の中にバカがはびこるのは、「B層」よりも「A層」に責任がある
◎脳内物質オキシトシンは人類社会をまとめるが、戦争にも駆り立てる
内容説明
「ナショナリズムは危険なもの」「知性で殺し合いは回避できる」「人を見た目で判断してはいけない」…これらは近代の迷妄にすぎません。脳科学、社会科学、哲学の若手論客が人間の本質を鋭く突いた白熱の討論10時間!
目次
序章 近代的人間観を捨てよ!
第1章 ナショナリズム―なぜ快楽なのか
第2章 国家と体制―なぜ自由は苦痛なのか
第3章 ポピュリズム―なぜバカがはびこるのか
第4章 暴力―なぜ人間は戦争をやめられないのか
おわりに 近代を超えられるか
著者等紹介
中野剛志[ナカノタケシ]
批評家。1971年生まれ。東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。エディンバラ大学で博士号取得(社会科学)。経済産業省産業構造課課長補佐、京都大学工学研究科大学院准教授などを歴任。専門は政治経済学、政治経済思想
中野信子[ナカノノブコ]
脳科学者。1975年生まれ。東日本国際大学教授、横浜市立大学客員准教授。東京大学工学部卒業、同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。医学博士。2008年から10年まで、フランス国立研究所ニューロスピン(高磁場MRI研究センター)に勤務
適菜収[テキナオサム]
評論家。1975年生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て執筆活動を開始。ニーチェに関する一連の著作で論壇の注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佳音
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HANA
おさむ
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