文春新書<br> VWの失敗とエコカー戦争―日本車は生き残れるか

電子版価格
¥804
  • 電子版あり

文春新書
VWの失敗とエコカー戦争―日本車は生き残れるか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610587
  • NDC分類 537.9
  • Cコード C0295

出版社内容情報

自動車業界の世界地図が変わる!天下のVWを不正に走らせた次世代エコカー戦争の熾烈な戦いを徹底分析。日本車は生き残れるか。

世界を震撼させたVWのディーゼル排ガス不正事件を発見したのは米国カリフォルニア州の環境NGOでした。世界販売台数でトヨタと首位を争う巨大企業が、なぜ不正に走ったのか。
本書ではVW事件の詳細と、VWを不正に追い込んだ、カリフォルニア州の環境規制の内実に迫ります。VWを告発したカリフォルニア大気資源ボードのメンバーの素顔や、その意思決定の現場も詳しくレポートされています。
また、このカリフォルニア大気資源ボードによって2018年から始められる「次期ZEV規制」と呼ばれる環境規制は、世界の自動車メーカーを「エコカー戦争」と呼ばれる苛酷な競争に追い込んでいます。次世代エコカーであるEV(電気自動車)、FCV(燃料電池者)、PHEV(プラグイン・ハイブリッド車)の開発は、世界の自動車会社が生き残るため、もはや待ったなしの状況です。
果たして日本の自動車メーカーは生き残ることができるのでしょうか。本書では、日本の自動車メーカー7社の最新の中期計画をもとに、各社の生き残り策も検討していきます。

内容説明

自動車業界の世界地図が変わる!世界販売台数でトヨタと首位を争う巨大企業フォルクスワーゲンを不正に走らせた米国カリフォルニア発「次世代エコカー戦争」の驚くべき内実を明らかにする。

目次

第1章 VWの落ちた陥穽(世界に激震が走った;「米国市場にチャレンジ」という重荷 ほか)
第2章 カリフォルニア州発「エコカー戦争」(「ハイブリッド車」は次世代エコカーに入らない;PHEVは救世主になるか ほか)
第3章 日本の自動車産業一極依存の現状(世界の自動車業界地図;アジアの自動車メーカー勢力図 ほか)
第4章 自動車メーカーの分析と次世代エコカー戦略(日本の自動車メーカーの体力と個性;売上に対する営業利益率―異なった姿 ほか)
第5章 未来の自動車産業地図(自動車の命は安全問題への対応;アクティブ・セーフティと技術開発競争 ほか)

著者等紹介

香住駿[カスミシュン]
国際経営学者・エコノミスト。自動車会社役員、中央官庁勤務、米国、欧州、アジア駐在、海外ビジネススクール客員教授を経て、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

C-biscuit

13
図書館で借りる。VWの不正問題が明らかになった頃の本である。最近は落ち着き、販売台数世界一になっているようなので、不正そのものの重さを疑いたくもなる。もっともユーザーにとっての環境性能とは、そういうものなのだろうと思う。そういう意味では今後もアメリカに払う制裁金の効力が正義のような気がする。ことの発端は、カリフォルニア州でのZEV規制であり、ハイブリッド車ですらもうエコカーではない時代のようである。規制の緩和などロビー活動も活発で、向こうの世界ではロビイストなる職業もあるようで、アメリカらしくも思う。2017/06/07

文章で飯を食う

12
カルフォルニアの排ガス規制の作り方には取材の後も見えて、面白かった。しかし、それ以外は新聞や雑誌記事の下手な解釈で首をかしげるところが、多数。タイトルのみ傑作。2016/06/02

スプリント

9
地球環境を守るための規制には賛成です。カリフォルニア州のZEV規制について成り立ちと関わる人々、ロビイング活動についてよく理解できます。ただ、どうにも州の税収を増やそうという狙いが感じられてならないですね。厳しい規制によって技術革新を導ければよいのでしょうが、規制のない地域にしわ寄せがきそうで不安です。日本の自動車メーカの特色が詳しく書かれており参考になりました。2016/02/11

ハパナ

7
本書の本題は「エコカー戦争の中で日本車は生き残れるか」だと思います。カリフォルニア発ZEV(Zero_Emission_Vehicle)規制の説明と今後の展望。日本の自動車メーカーの現状分析と今後の課題についてです。VWの件は後付けではないだろうか。VW粉飾の深堀を期待して読んだので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。2016/06/28

Lila Eule

7
公表資料、報道、伝聞の陳列本。表題のVWは失敗ではなく、犯罪のはず。エコカー開発は競争であって、企業戦争でもなく、収奪的な進め方では実現できない技術競争分野。テスラがZEVのクレジット取引による金融利益狙いとの指摘はさもありなんと。本書で並記の三菱自のリコールとトヨタのリコールは別次元の質の差があり、前者は刑法領域。三菱自に人材・技術・戦略ありと好意的評価には驚いた。新書で珍しい表題のつけ方にひっかかり空振り。2016/04/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10101729
  • ご注意事項

最近チェックした商品