出版社内容情報
成果を出しつつあった国立がん研究センターの改革は、なぜ頓挫したのか? 綿密な取材から日本の医療が抱える難問を明らかにする。
日本の医療は誰が動かしているのか?
成果を出しつつあった国立がん研究センターの改革は、なぜ頓挫したのか? 綿密な取材から日本の医療が抱える難問を明らかにする。
内容説明
医師、患者、製薬会社、行政、政治が混在して生じている日本の医療の「無責任状態」。国立がんセンターの「改革」も成果を出しながら道半ばで頓挫した。綿密な取材から日本の医療が抱える難問を明らかにする。
目次
序章 「がん難民製造工場」からの脱却と挫折
第1章 国立がんセンターに命をゆだねられるか?
第2章 嘉山理事長の改革
第3章 全国のがん医療の司令塔として
第4章 医療をめぐる利害衝突と無責任体制
第5章 改革に立ちはだかる厚労省
終章 医療の逆説
著者等紹介
前田洋平[マエダヨウヘイ]
1984年、横浜市生まれ。筑波大学国際総合学類卒業。同大大学院人文社会科学研究科修了。国際政治経済学修士。2005年から1年間チェコ共和国のカレル大学に留学。第11回松本清張研究奨励事業に入選。現在、毎日新聞政治部記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fseigojp
24
これ医療系の人々には必読かも 医療行政の行方が垣間見える2016/11/06
乱読家 護る会支持!
2
国立施設の様々な事業が、利権を巡る戦いになるのは、赤字になりやすいのは、改革が進まないのは、「予算主義」が全ての元凶と考えます。企業のように「決算主義」だと、結果を出す事が優先される。その為、問題の核心・本質を見極めようとするし、途中の方針変更は経営者の意思決定により容易な行える。一方、予算主義は理事会等で当初決定した予算は、結果の良し悪しに関わらず、お金は使われる前提となる。だから利権がはびこる。事業化した国の施設は、国がチェック機能を担うとしても、基本的には決算主義にし、民間化すべき。2016/03/18
てんさん
1
厚労省の存在の大きさに不気味さを感じました。これは正義とか正論では変わらない。違う方法が必要だと感じました2019/11/11
K
1
巨費の税金を投じている機関が、懇意の業者をねじ込みたい政治家や、それなりのポストを確保したい厚労省の利権確保の場になっていて、かつては複式簿記もやらずBSも作っていなかったというのだから開いた口が塞がらない。嘉山理事長と口をきかなくなった政治屋って誰よ?(笑)標準治療やがんオンリーに特化するばかりに、難しい患者さんが追い返されていたというのも…官僚や政治は患者のことを考えることはなく、既得権の保護と事なかれ主義ばかりが頭にあるのかと哀しくなる。まじめにやっているお医者さんがいたら無力感すごいだろうな。2016/03/24
ソノダケン
0
国立がんセンターでの入院時にここの問題を知った仙谷由人が、本気で改革に取り組んだのがよくわかる。鳩山内閣の正しさが、年を経るごとに證明されてゆくのは、興味ぶかい現象だ。2016/01/22