文春新書<br> 「反米」日本の正体

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文春新書
「反米」日本の正体

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610211
  • NDC分類 319.105
  • Cコード C0295

出版社内容情報

歴史問題、沖縄基地問題、台頭する中国の存在。複数のリスクが絡み、大きな危機にある日米関係70年の歩みをラディカルに読み解く。

危機が幾度か叫ばれながらも、戦後70年間、日本にとって重要な国であり続けてきたアメリカ。そのアメリカが一貫してパートナーとしたのが日本の「親米保守」勢力だった。日本を「冷戦の盾」として位置づけるうえで、それは必然の選択だったのだ。しかし冷戦構造が崩れたいま、「親米保守」は一つの「ねじれ」として日米関係に影をおとしている。そしてアメリカ型金融資本主義やTPPを批判する「反米リベラル」もまた……。

打算の政治を続ける日本と、まず理念ありきのアメリカ。
歴史認識問題、沖縄基地問題、集団的自衛権、そして台頭する中国の存在など、
複数のリスクが絡み、大きなクライシスにさらされている日米関係。
戦後70年続く日米「ねじれ」の闇に在米作家が鋭く迫る。

内容説明

打算の政治を続ける日本と、まず理念ありきのアメリカ。歴史認識問題、沖縄基地問題、緊迫する東アジアなど複数のリスクが絡み、曲がりなりにも良好な関係を保ってきた日米関係は今危機にある。その根っこには何があるか。戦後日本に巣食う「反米」の正体を在米作家が読み解く。

目次

第1章 オバマは安倍政権を見捨てたのか(アベノミクスがリベラルというパラドックス;リーマン・ショック脱出は日本経済がお手本 ほか)
第2章 「親米保守」の賞味期限(日米同盟を担い続けた「親米保守」;「ねじれ」の解説としての陰謀論 ほか)
第3章 凍りついたリベラルの「反米感情」(「反米リベラル」の特殊性とは何か?;感情論としての「反米リベラル」 ほか)
第4章 アメリカの「押しつけ」と「ラブコール」(沖縄問題という「ねじれ」;アメリカにとって「沖縄」が実務問題である理由 ほか)
第5章 日米同盟破綻、回避への道(ユニークな日米関係と「ねじれ」;日米関係に顕著な「疲労感」 ほか)

著者等紹介

冷泉彰彦[レイゼイアキヒコ]
1959年東京生まれ。作家、ジャーナリスト。プリンストン日本語学校高等部主任。東京大学文学部卒業。コロンビア大学大学院修了。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て93年に渡米(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

27
日本は左翼だけじゃなくて右翼も一皮剥けば反米だときいたことがある。ただ、かつて力でアメリカにかなわなく、日本民族が滅亡寸前まで追い込まれたこともあり右翼の反米はすごくネジ曲がった思向を取ると。日米同盟の崩壊の危険性を1月段階で書き上げた著者。首相の先の訪米、議会演説は著者の文脈からもプラス評価でいいと思う。そして首相はその位置から絶対に後退しないことだ。2015/05/15

金吾

19
△保革共に米国とのねじれがあるというのは、同意できます。説明が堂々巡りのように感じて私にはあいませんでした。2023/12/16

onasu

14
一頃、冷泉さんのメルマガを読んでいたので、久しぶりにご教授いただこうかと手にしたのですが、一旦はほっぽり出していました。  「反米」日本と言われると、首を傾げたくなりますが、親米の人なんてホントのところごく僅か。これは強国に対するスタンスとして、珍しいことではない。ただ我が国で特有なのは、右派と左派、双方の立場もねじくれているところ。  現況の課題のひとつ、沖縄基地問題ですが、米軍の代わりに自衛隊を配備したら中国、台湾の反応は?、てのは、確かに第三勢力である米軍に担っていただいている方がよさそうです。2015/06/15

脳疣沼

7
親米保守が現代日本を取り仕切っているわけだが、みんなの嫌われ者でもある。日本の右翼と左翼はある一点では共闘できる。そう反米である。反米でありさえすれば、それを突破口に右派論壇でも左派論壇でも活躍できるわけで、売れる人はそういう奴ばっかりだ。彼ら曰く、親米保守はアメリカの犬らしい。親米保守批判をよくするのが小林よしのりだが、彼の言い分が国際社会で通用しないのは言うまでもなく、むしろ、親米保守が打算的に米国と折り合いをつけるからこそ、小林のように無責任な過激な言論が許されていると言っても良いかもしれない。2015/04/30

Francis

7
アメリカと友好関係にありながら、「保守」陣営そして「リベラル」陣営両方に根強くある日本における反米感情について考察したもの。ちょっと違うな、と言う部分はあるものの、概ね納得の行く内容だった。かつての自分も同じような考えを持っていた時期があり、内心冷や汗。文化や歴史が大きく異なり、戦争まで経験しながらもまがりなりにも友好関係を築き上げることの出来た日米関係をどうしたらよりよいものにしていくことが出来るのか考えるうえでも役立つ本。2015/04/27

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