出版社内容情報
低迷を続けるパナソニックから失われた幸之助の経営哲学はいかなるものだったのか。それがどのように形成されたのかを描く評伝。
パナソニックは、2012年、2013年の連結業績で7000億円を超える最終損益を出した。
経営トップの責任を問う声が上がり、これまでのビジネスモデルの限界が指摘されたが、最大の原因は、創業者である松下幸之助(1894-1989)の精神を忘れ、経営理念を見失ったからではないだろうか。
「創業者精神を失った企業は滅ぶ」
そうであれば、パナソニックの再生は、松下幸之助の創業者精神を受け継ぐことによってしかなされない。
しかし、松下幸之助がこの世を去って、20年以上が経った今、その薫陶を直接受けた世代はパナソニックから退場し、その精神の真髄は誰にも受け継がれていない。
本書は、松下幸之助の評伝を通して、その創業者精神や経営哲学がどのような時代の下で、どのような格闘を経て、形成されたのかを描き、その核心に迫る。
日本の強さを支えた経営哲学はどのようにして生まれたのか?
○「マネ下」「二番手商法」は、「市場の声」をいち早く察知し、そこに自らの持てる力を集中する経営手法から生まれた。
○「水道経営」は、物質の豊かさ=幸せという幸之助の哲学から生まれた。
○松下幸之助が10代に自転車屋で働いていたときに「顔色を窺う」こと、共存共栄の大切さを身につけた。
○「任せる経営」は、幸之助の体力や知力の限界を補うために生まれた。そのため「任せる」といっても、「全面委任」ではない。
○販売の松下といわれるほどの強い販売網はなぜ必要だったのか?
○現在から見えても先駆的な経理社員の育成と経営経理の目的とは?
など幸之助の経営哲学が様々な角度から解き明かされていく。
日本を背負うビジネスパーソン必読の一冊である。
内容説明
昭和の終焉とともに逝った松下幸之助。以降、カリスマを失った松下電器(現・パナソニック)は、幸之助の薫陶に与らない四代の経営トップの下で迷走を続ける。パナソニックで引き継がれなかった「創業者精神」の真髄とは?四半世紀の取材を基に、稀代の企業家を余すところなく描き出す。ビジネスマン必読!
目次
第1章 幸之助が掴んだ「生き抜く知恵」
第2章 経営者としての原点
第3章 松下経営の誕生
第4章 新しい松下家
第5章 PHP運動と幸之助の失望
第6章 幸之助流「M&A」
第7章 人を育てる会社
第8章 「経営の神様」の失敗
著者等紹介
立石泰則[タテイシヤスノリ]
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。1950年北九州市生まれ。93年『覇者の誤算』で講談社ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
中年サラリーマン
リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん
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