文春新書<br> 通貨「円」の謎

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文春新書
通貨「円」の謎

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166609239
  • NDC分類 338.97
  • Cコード C0295

出版社内容情報

「デフレ」以上に「円高」こそ長期不況の真の原因だ。危機に際して円高が進むメカニズムを解明し、日本経済復活への方途を呈示!

「円安」こそ、アベノミクス成功の鍵だ!

「デフレ」以上に「円高」こそ長期不況の真の原因だ。危機に際して円高が進むメカニズムを解明し、日本経済復活への方途を呈示!

内容説明

通常、金融危機に陥った国の通貨は下落するのに、危機に際してなぜ円高になるのか?デフレ以上に、この円高こそ、日本経済長期停滞の原因だ。「失われた10年」の核心に迫り、アベノミクスの成否を占う。

目次

第1章 危機で円高になるのはなぜか(「アベノミクス」とは?政策でなくメッセージだけで生じた円安 ほか)
第2章 アベノミクス成功の条件(小泉改革と『経済論戦は甦る』;「痛み」を伴わなかった不良債権問題の解決 ほか)
第3章 通貨安とV字型回復(価格シグナルの歪み;経常収支とは何か ほか)
第4章 実質金利の低下こそ重要な鍵(長期停滞の真の理由;デフレ克服だけでは解決しない ほか)

著者等紹介

竹森俊平[タケモリシュンペイ]
慶應義塾大学教授。1956年生まれ。86年、慶應義塾大学大学院経済学研究科修了。89年米国ロチェスター大学経済学博士号取得。2003年、『経済論戦は甦る』で読売・吉野作造賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

120
この本を読んでやっと納得のいった理解が進みました。小泉政権が5年半の長期になったのは、「いざなぎ景気越え」という好況がグリーンスパンのおかげで生じたからと喝破されています。何も郵政民営化ということが原因ではなかったということです。それで安部内閣のブレーンのせ世耕しらが、かなり景気のことを言っておられるわけです。アベノミクスについても、三本の矢とはいいながらもやっていることは低金利下では効果のない金融政策ばかり、ということを分析されています。昔から竹森さんの分析には一目おいているのですが、この本を読んだ甲斐2016/05/24

isao_key

11
通貨危機が起こった際に、通常国の通貨は下落するのに、なぜ円高となるのかについて説明している。それによると「日本の民間企業は、国内で困ったことが起こると、海外に蓄えているドル資産を取り崩して、国内に持ち込もうとし、それで国内の資金繰りをつける。この場合、ドルを円に戻す必要が出てくるから、円買い、ドル売りの殺到となり、<円高>になる。さらに<思惑>が拍車を掛け、資金繰りに問題のない投資家まで、<円高>への流れを読んで、円買い投機をするので、ただの円高ではなく<超円高>になる」のだと説明している。分かりやすい。2016/07/16

スプリント

5
経済危機や災害などが発生しても円だけが急落せず、逆に円高になる仕組みについて理解ができました。2016/05/15

hijilist

3
著者の主張を一言でまとめると、「日本経済浮上のカギは、構造改革ではなく、円安による輸出拡大」。正直、説得力に欠ける上に時代に合ってない(輸出主導で回復した事例が全て90年前後)。冷戦後の経済環境の大きな変化、円高対策で「構造改革」した日本企業の実態なども踏まえると、こんな結論にはならないと感じた。現に、円安に振れても販売数が大きく増加しておらず、そんな単純な話ではないと思う。2015/12/03

TH

3
地震や危機の際にどうして円高になるのか。そんな疑問に参考になった。TPP亡国論についてこの著者もゲラゲラ笑ってしまったと書いていて、私も以前「TPPで外国から安いものが入ってきてデフレが悪化するからダメだという話は???という感じ。」とレビューを書いていたので共感したw2013/12/07

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