内容説明
「官」の下に「民」がうごめいているのが中国社会の真の姿だ。ユーザー一億人の中国版ツイッターを使って、「民」の正体を暴くとともに、「民」の頭の中を解剖し、彼ら彼女らの「日本観」「日本人観」を解き明かす。
目次
序章 「3・11」変わる日本像―一億人ネット空間の正体
第1章 蒼井そらvs.菅直人―日中関係の裏でうごめく「民」
第2章 「ジャニーズ」と「南京事件」の同居―網民の頭脳を解剖
第3章 網民たちの歴史観―日本は「敵」にあらず
第4章 「尖閣」強硬路線の論理―洗い流さない屈辱の歴史
第5章 「裏共産党論」―西側秩序に挑む大国は何に怯えているのか
著者等紹介
城山英巳[シロヤマヒデミ]
1969年三重県生まれ。慶応大学文学部卒業後、時事通信社入社。社会部(検察担当)などを経て2002年から07年まで中国総局(北京)特派員。11年早稲田大学大学院修士課程修了。現在同社外信部記者、同大学院博士後期課程在籍中。著書に『中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書、第22回アジア・太平洋賞特別賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪の行者山@加療リハビリ中
6
「パンダハガー」でも「ドラゴンスレイヤー」でもないようだ。つまり、ヘイトでも鵜呑みでもない。この著者のあたりが真ん中かなぁ、と思わせる。「毛沢東が何度も日本軍に感謝した。」というフレーズと「反共だが反中ではない」といった石原慎太郎が理解されるといった面白い現象もある。第五章の学者・記者・弁護士の討論と「中国は果たしてあと何年で政治・司法面で日本に追いつくか」という議論も面白く拝見した。リップサービスもあるような気はするが、孫向文先生の感想も見てみたいな。2016/12/11
Meistersinger
6
ジャニーズや蒼井そらへの人気など日本への好感と同時に日中戦争への恨みは消えないということで、単純な日本文化プロモーションだけでは日中間の安定化には繋がらない事が判る。田中角栄の人気が未だに高いことも驚きだが、アホな「東アジア共同体」を口にしただけの鳩山まで人気が高いということは驚き。中国人は意外と簡単なリップサービスにのってしまうのか?2012/06/29
asac3310
2
現代中国の状況を描いた良書だと思う。経済開放だけすすんでいくといずれ政治改革をもとめ民衆が…。歴史は繰り返すのだ!2011/10/27
なんべん
1
良書。たくさんの問題に触れていて、中国の20.30代を理解しやすくなる。少なくともこういう本を読まずに、メディアのイメージだけで中国を語るのはやめたほうがいい。2014/10/05
bpm95
1
それはそれ、これはこれ。2012/12/21