出版社内容情報
博識と心を打つ名文で今や業界一の名コラムといわれる読売新聞「編集手帳」の筆者が、人生の四季を絶妙な名文引用で描き出す。
内容説明
人の心を打つ名文を書くには、名文を盗むことから始めよう。当代随一の名文家が、小林秀雄からスティーヴン・キング、落語、六法全書まで、秘密のネタ帳から古今東西の「名文」を絶妙に引用して綴る人生の四季。名文の芳香に浸る至福のひととき。
目次
1(言葉と玩具;日記と探偵;結婚と四季 ほか)
2(芸と鬼;名前と災難;母親と涙腺 ほか)
3(「デ」と「ブ」;清と濁;虫偏と鳥肌 ほか)
著者等紹介
竹内政明[タケウチマサアキ]
読売新聞の看板コラム、「編集手帳」6代目執筆者(2001年~)。1955(昭和30)年、神奈川県横浜市生まれ。北海道大学文学部哲学科(宗教学専攻)卒業後、読売新聞入社。論説委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
22
うーん、やっぱり日本語はいい! としみじみ思わせてくれる一冊。笑わせてくれたり、ほろっとさせてくれたりするさまざまな文章。その機微を肌で捉えられる日本人でよかった、と感じた。2011/08/31
chie
20
2010年3月発行。著者は、読売新聞のコラム「編集手帳」6代目の執筆者。引用文をコラージュした様なコラム(?、あるいは随筆?)集。どの項も美しすぎる。引用文のジャンルもバラエティに富んでいて雑学にもなる。(記憶力が良ければ...)ただ、平成の時代に発行された本にしては、昭和の匂いが濃い様な気がする。そう思いながら読んでいると、「「古典」とは古いものをいうのではなく、永遠に古びないものをいうらしい。」という言葉に出会い、感動してしまった。2021/11/29
anne@灯れ松明の火
19
講演会予習。偏った読書ばかりの私は、竹内さんは初めての作家さん(※新聞記者が正しい)。どんな作品を書いておられるのかと読んでみた。ひとこと、「おもしろい!」。あちこちで吹き出しながら読んだ。「引用とは他人のフンドシで相撲を取るようなものだから……『名文どろぼう』とした」とあるが、これだけのどろぼうをするのに、一体どれほどの読書をしておられるのだろう? そして、それを頭の中のどこにしまっておられるのだろう? その引用をこれほどにも効果的に、興味深く、並べ、解説を加える技術はスゴイ! 講演会がとても楽しみだ。2014/09/19
にゃおこ
16
今年のmyベスト3にランクイン!絶妙な合いの手を入れながら古今の名文を紹介。趣と品と懐の深さがかんじられた。「編集手帳」も読んでみたい。2013/11/29
銀河
15
読んでよかった!ニヤリとしたりクスッときたり目頭が熱くなったりいろんなジャンルから名文をよくこんなに見つけだしてくれました。気に入った部分にポストイットを貼っていったら前半に集中。やはり親子愛にまつわる話に弱い私。書き写して毎日眺めたいぐらい。紹介している筆者の説明や感想も秀逸なんだよね。一番気に入った名文「僕が母の事を考えている時間よりも母が僕の事を考えている時間の方がきっと長いと思う」我が子はこんなこと思いつかないんだろうな2010/11/11