出版社内容情報
その寄せた眉根の「悲哀」が物語るものは? 興福寺建立から東大寺大仏までの天平の世に、「日本的なるもの」の源流を解き明かす。
内容説明
半世紀ぶりに興福寺を出た阿修羅像は、全国を回り、百六十万人を動員した。時代を超え、見るものを惹き付ける秘密は何か。天平の世を生き抜いた、稀有な女性の生涯に迫る。
目次
第1章 美貌の皇后
第2章 安宿に生まれた藤原家の娘
第3章 光明皇后の夢
第4章 天竺から奈良までの長い旅
第5章 大仏開眼
第6章 光明皇后の面影
著者等紹介
長部日出雄[オサベヒデオ]
1934年、青森県弘前市生まれ。弘前高校卒、早稲田大学第一文学部中退。週刊誌記者、フリーライターを経て、作家活動に入る。『津軽じょんから節』『津軽世去れ節』により直木賞、『鬼が来た棟方志功伝』により芸術選奨文部大臣賞、『見知らぬ戦場』により新田次郎文学賞、『桜桃とキリスト もう一つの太宰治伝』により大仏次郎賞、和辻哲郎文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ともとも
26
興福寺にある阿修羅像。今でも多くの人の心を魅了し続けている。 実はそのモデルは…ということ、広く歴史や文化などに触れていく。 佛教、仏教美術、歴史、文化、いろいろな側面から阿修羅像を見ることが出来て、阿修羅像から、こんなに壮大なスケールがあるのかと思うと、ただただ驚かされるばかりですし、なるほどなぁ~と思わせることも多くありました。 そして、多くの事にとても興味が湧いてきた、それくらい阿修羅像の魅力に迫った一冊で良かったです。2016/10/26
takao
4
ふむ2024/06/05
ちばっち
3
とりあえず奈良に行きたくなりました。以前奈良へ行った時、阿修羅像は上野に行っていたので(笑)他の人も書かれていますが内容は興味深かったり面白かったりするのですが期待するものによっては「あれっ?」と思われる方も多いのではないでしょうか。私は「藤原不比等」で検索して引っかかった本だったのでそもそも別物として楽しめましたが、阿修羅像のあれこれを期待して読むとガッカリするかもしれません。2018/06/02
小葉
2
阿修羅像を前面にしたタイトルなのに、なかなかそこにたどり着きません。亀井勝一郎に始まり、光明皇后とその周辺の人々、玄奘、行基、兵馬俑 etc。へぇと思うこともあったけれど、モデル説については、清原なつのさんの漫画「光の回廊」を読んでいたこともあって、目新しさがありませんでした。2010/02/05
amabiko
1
タイトルが的確じゃない。阿修羅に惹かれて読んだのに、思いもかけず、天平の政治史と仏教史を概観できた。「湯屋の皇后」光明皇后への著者の想いは感じられたが、阿修羅のモデル説についてはいかがか?2012/10/29
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