内容説明
毛沢東、〓(とう)小平、胡耀邦、江沢民、そして胡錦涛…中国の指導者達はなぜ「天皇」にこだわったのか―。日中両政府中枢をはじめ、百五十人に及ぶ関係者への取材により初めて浮かび上がった日中外交の最奥部。
目次
第1章 胡錦涛来日秘話(深夜の早大訪問;「トキ談義」裏の政治問題 ほか)
第2章 昭和天皇と〓(とう)小平(新幹線に見た近代化;お言葉に「非常感動」 ほか)
第3章 天皇訪中への道(宮沢首相の「極秘指令」;中国の天皇観 ほか)
第4章 毛沢東の天皇観(陛下によろしく;「日の丸を守れ」 ほか)
第5章 天皇が最も遠かった時代(目を潤ませた江沢民;「大東亜戦争総括」に激怒 ほか)
著者等紹介
城山英巳[シロヤマヒデミ]
1969年三重県生まれ。慶応大学文学部卒業後、時事通信社入社。社会部、外信部などを経て2002年6月から07年10月まで中国総局(北京)特派員。現在外信部在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
65
昔の日中関係はそこまで良かったのかと驚いた。しかしその時は互いに無理を重ねていたのかなと思う。2013/05/13
高木正雄
2
胡耀邦時代にこれほど親密な関係とは知らなかった。ここまでくれば共産党保守派から反発が来るのは当然だろう。江沢民はともかく胡錦濤はバランス感覚もあり、日本にとっても良い相手だったと思うが、尖閣諸島国有化後の反日デモが起こった。面白かったが時系列がぐちゃぐちゃで読みにくかった2024/10/14
J_L_B_459
2
毛沢東以来の対日政策を「天皇」、を軸に追っていくとどうなるか、という本。丁々発止の日中外交が臨場感を持って描かれており面白く読めた。隣り合う国だけにひとつ扱いを間違えればたちまち指導者の命取りになるのは双方同じこと、そのための外交上のお作法やシグナルが一見ちょっとしたことの隅々まで織り込まれているものだ。2009/11/05
兵衛介
2
胡耀邦時代の日中蜜月時代が無理に無理を重ねた異常な状態だったのがわかる。その親日派胡耀邦に配慮して靖国参拝を中止したことがその後の日中関係を永久に解決不能にしてしまったのは皮肉。2009/08/22
なかじ
1
日中外交において、天皇の存在がいかに大きいかを知ることができた。2012/12/24
-
- 和書
- 環境問題へのアプローチ