内容説明
大陸系と台湾系、老華僑と新華僑、日本と中国、様々な関係の変化が、華僑社会を新たな方向に動かしつつある現在、長崎・神戸・横浜など中華街の発展と共に、独自の文化を築いてきた日本の華僑・華人社会の足跡を辿る。
目次
第1部 華僑三都物語(長崎―唐人文化の息づく町;神戸―ふたつの中国世界が混在する町;横浜―政治に引き裂かれた世界)
第2部 華僑社会の戦後史(「華僑」から「海外華人」へ―「華僑」概念の分析;中国人と台湾人の統合―戦後華僑社会の形成;国民党か共産党か―国共内戦の余波;分裂から融合へ―変貌する日本の華僑・華人社会)
対談 「老華僑」と「新華僑」
著者等紹介
譚〓美[タンロミ]
1950年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。同大学講師、中国広東省中山大学講師を経て、著述活動に入る。現在アメリカ在住
劉傑[リュウケツ]
1962年、中国・北京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。早稲田大学社会科学総合学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yagian
2
二人の著者による共著だが、それぞれのパートにあまり統一性がなく、やや散漫な印象。日本の華僑社会の通史を探していたが、そいういう本なないということがわかってきたので、いろいろな本を読んで自分で整理するしかないようだ。この本では、中国の政権、政治勢力と華僑の関係、戦前戦後の彼らの法的な地位の変遷と華僑の組織、団体の変遷について理解できた。こういう変遷を見ていると、中国の人が政治に距離を置きたいと考えるのもよくわかる。2016/03/24
ののまる
2
また状況はどんどん変わっている。忙しいなあ、華人社会。2014/06/09
Saeko Ozawa Ujiie
0
拡大する中国の影響力。特に華僑の影響力に興味があります。2013/02/25
love_child_kyoto
0
小さな日本国内での大きな中国史。2010/04/04
usoki
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老華僑と新華僑の断絶、華裔と新華僑子弟の今後の関係が気になる。2009/09/13