出版社内容情報
女形から男伊達まで観客を魅了する菊五郎。代々が育て上げてきた名跡「菊五郎」の芸を七代目が初めて語る。蔵出し写真満載の一冊。
内容説明
女方から男伊達まで、こぼれんばかりの「色気」で江戸の粋を立ちのぼらせる歌舞伎役者、尾上菊五郎。代々が育て上げてきた名跡「菊五郎」の芸を、七代目自身の言葉を交えて解き明かす。
目次
第1部 菊五郎という名跡(七代目菊五郎 襲名への道筋;七代目尾上梅幸 出生の秘密;初代から六代目 芸の伝承)
第2部 七代目菊五郎とその芸(若衆の風情―「菊畑」虎蔵、「車引」「賀の祝」桜丸;変身する悪党―「弁天小僧」弁天小僧菊之助、「三人吉三」お嬢吉三;男伊達の粋―「助六」助六、「直侍」直次郎と三千蔵、「御所五郎蔵」五郎蔵;市井の人々―「魚屋宗五郎」宗五郎、「髪結新三」新三;耐え忍ぶ女―「合邦」玉手御前、「先代萩」政岡;踊り踊りて―「娘道成寺」白拍子花子、「鏡獅子」小姓弥生後に獅子の精、「吉野山」佐藤忠信実は源九郎狐;復活狂言と新作―「NINAGAWA 十二夜」捨助、坊太夫;忠臣蔵の決算―「忠臣蔵」判官、勘平)
著者等紹介
長谷部浩[ハセベヒロシ]
1956年埼玉県生まれ。演劇評論家。1979年慶應義塾大学卒業。東京藝術大学美術学部准教授(近現代演出史)。現代演劇、歌舞伎を中心に、評論活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はぴた(半分お休み中)
11
まるで舞台をみているような臨場感。筆者の「目」「耳」に感服した。たぶん昔観たんだろうなと思う舞台もあるが、当時はまったく心の眼が開いていなかった。もったいないことをしたものだと思うが、今さらしかたない。開いた眼で今、菊五郎さんの舞台を観られることに感謝!図書館で借りて手元に欲しくなったが絶版。あちこちブックオフで探して手に入れた。歌舞伎の大事な記録でもある、こういう本は残してほしい。2015/03/26
rinrinkimkim
0
長谷部氏による歌舞伎出し物のガイドブックとも言えます。 「双方入れ違ってココでキメる」なんて解説もありあらすじだけじゃないところが読んでてためになります。 7菊五郎丈のインタビューも交えているし読み応えあります 父上梅幸丈は養子という立場からそれはそれは地味にそして用意周到に 長男に菊五郎を継がせたという今だからこそ的な発言もあって 菊五郎ひいては音羽屋ファンには面白い一冊2012/07/21
孤灯書屋
0
⭐️⭐️⭐️⭐️2023/02/11