文春新書
甦る海上の道・日本と琉球

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  • サイズ 新書判/ページ数 246p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166605606
  • NDC分類 219.9
  • Cコード C0221

出版社内容情報

南九州の海賊・名和氏が南下、15世紀に琉球初の統一王朝・尚氏になった――。この折口信夫の仮説を著者は、積年の研究の結果、さらに補強。原始さながら、石器時代に似た沖縄の生活・文化を進化させたのは、九州産の石鍋だったと指摘。両者の仲立ちをした奄美の存在に注目する。
沖縄は独自に発展し、ヤマトとは別の国という「琉球ナショナリズム」を揺さぶる知の衝撃。

内容説明

原始・沖縄を千年の眠りから覚めさせたのは九州産の石鍋だった―。父が歴史。母が文化。同母異父の日本と沖縄に、新たなる視座を切り拓く谷川民俗学のみずみずしい成果、知の衝撃。

目次

序章 東シナ海―先史古代の道
第1章 黒潮の流れ―動植物の道
第2章 為朝の琉球入りと平家南走―源平落人の道
第3章 九州・奄美・琉球―中世商人の道
第4章 家船の遠征―漂海漁民の道
第5章 相良氏と名和氏―南朝残党の道
第6章 日本・朝鮮・琉球―三国交易の道
第7章 鉄文化の南下―鍛冶職人の道
第8章 帆船とクリブネ―運搬・漁撈の道
終章 日本と琉球のかけ橋―「心」と「物」の道

著者等紹介

谷川健一[タニガワケンイチ]
1921年、熊本県水俣市生まれ。東京大学文学部卒。民俗学者。日本地名研究所所長。『太陽』(平凡社)創刊編集長、近畿大学文芸学部教授・同大学民俗学研究所所長を歴任。『日本庶民生活史料集成』(全20巻・共編)で毎日出版文化賞、『南島文学発生論』で芸術選奨文部大臣賞、長年の研究に対して南方熊楠賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ken

1
日本と沖縄をつなぐ海の道とその歴史。2017/01/02

ふら〜

0
海流に着目して、日本や沖縄、朝鮮、中国の文化の伝播や共通性について考察。本土と沖縄の地名の共通点とかかなり興味深い内容。もっと強調されて良いことだと思う。2014/09/27

ダージリン

0
南方の文化の知識は無かったのだが、面白く読めた。 琉球とヤマトとの間には、古くから密接なつながりがあったのだろう。 中国・朝鮮との関係を含め、広範な海洋のネットワークがあったことは驚きを与えてくれる。喜界島に太宰府の出先機関があったとすれば、南方経営の在り方も見直されるのではないか。今後の調査に期待したい。2011/10/17

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