文春新書<br> 誰も「戦後」を覚えていない

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文春新書
誰も「戦後」を覚えていない

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  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604685
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0295

内容説明

食糧難、銭湯、列車の殺人的混雑、間借り、闇市、預金封鎖、ラジオ文化など、日本の最も長かった「誰もが忘れかけている」あの五年間を、常識破りの視点からふり返る。

目次

風呂と風呂敷―それを盗みとは言わない
敗戦のレシピ―代用食を美味しく食べる方法
殺人電車・列車―混雑と衝動
間借り―監視し監視される生活
闇市―ヤクザは隣人
預金封鎖―ペイ・オフは昔からあった
何であんなに寒かったんだろう―気象と犯罪・災害
シベリヤ抑留―64万人の拉致
玉音放送
美空ひばりへの愛憎―日本の心とアメリカへの憧れ
復員野球―幻影も一緒にプレーしていた
肉体の門―性と解放
何を信じたらいいの?―漢字制限・新仮名づかい
ラジオ・デイズ―それは「ごった煮」の文化だった
Survivor’s Guilt―あとがきに代えて

著者等紹介

鴨下信一[カモシタシンイチ]
1935年、東京生まれ。58年、東京大学美学科を卒業後、TBSに入社。ドラマや音楽などの番組を数多く演出する。現在、TBSテレビ相談役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

元気伊勢子

4
鉄道が今の比でないくらい、危険な状況だったことを知った。食べ物の話や服やお風呂事情など、知らなかったことがたくさん書かれており、勉強になった。2020/08/09

koishikawa85

3
2度目の通読。ほとんど忘れていたが、美空ひばりを日本人がいじめていたことが忘れられている、という指摘は覚えていた。そのほかだと一億が総泥棒であったことと、貸間が憎悪に結びついたとのくだりが印象的。2023/11/12

Shoko Chiba

2
戦後の空気感がわかる一冊。食糧不足の中での米の炊き方の工夫、人が圧死する程の電車の混雑、シベリア抑留者の仲間内での私刑事件、など生まれてもいない時代を少し体験したような気になった。2016/03/12

まこ

2
本文の中で、「今の若い人たちはわからない」って言葉がいくつか出てきたけど、同じものを食べ続けたせいで食べられなくなるとか、とんでもない満員電車とか私の想像と全く違うんだということは何とかわかる。天気予報が再開されたり、娯楽が増えた辺りは普通の生活に戻りつつあると実感していたんだろうなってほっとする。2014/03/06

いたち野郎

1
経験の重みは論理に勝る、というのは、歴史を考えるときにこの肌感は非常に大切で、そうでないと語ることができない、しかし時間が経つごとに語れる人は絶対的に減少する。テレビマンとしてあらゆる資料に目を通し積み重ねた知識を重ね合わせ、我々が映像で見るだけでは知り得ない時代の空気が迫力をもって伝わるのは、職業的なものかしら。東京生まれの著者の体験であり、ほかの地域ではまた違う語られ方をするのかもしれませんが、これもまたたくさんのピースのうちの一面として。2017/04/04

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